◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(14日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇…

涙の予選落ちでシーズンを終えた渋野日向子

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(14日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

26歳の1年は、最後の1日まで悔し涙で終わった。渋野日向子はカットライン上の54位スタートから1バーディ、4ボギー1ダブルボギーの「75」とスコアを崩して通算6オーバー95位。今季米ツアー出場23試合目で13度目の予選落ちを喫した。来季出場資格を争うラストマッチも週末まで戦えず、「もうちょっとできるんじゃないかと自分でも思っていたし、こんなにひどいと思わなかったし、こんな結果になりたくないようにいろいろ準備してきたけど、本当に、全てを台無しにする最後のラウンドだった」と声を震わせた。

「75」で予選カットラインの圏外に漏れた

「今年を象徴するラウンド」と自ら切り捨てたように、前半2番のダブルボギーで早々に流れを決定づけてしまったのが悔しい。ペリカンGCでも屈指の難ホールで、フェアウェイの真ん中から打ったセカンドを右手前のガードバンカーに入れた後のリカバリーで食い止められなかった。

ピンをダイレクトに狙えば、右に落とされる強い傾斜につかまるリスクが膨らむ。「(キャディと)『左でいいですよね』って言ったものの、ちょっと結果を気にしてしまって緩んだ感じがあった」。少しでも広いピンの左サイドを使い、距離を残してもパーパットを打てる状況を作ることが最優先だと分かっていたが、傾斜につかまったボールはグリーン右サイドへこぼれていった。

1バーディ、4ボギー1ダブルボギーの「75」でプレー

開幕前の時点で、米ツアー4年目で自己ワーストとなる26個のダブルボギーを喫しており、これはツアーで9番目に多い数字だった。ミスが出た後など、状況に応じて割り切って“最悪”だけは回避する戦い方も、最高峰の舞台で求められるひとつの引き出し。ダメージを引きずるように3番(パー3)、4番とティショットを左に引っ掛けるイヤなミスが続いて2連続ボギー。前半のハーフ「40」で、マストだった予選通過が一気に遠のいた。

マストだった予選通過を果たせず

年間ポイントランキング(レース・トゥ・CMEグローブ)は104位から後退する見通しで、来シーズン一定の出場機会が見込める100位までの「カテゴリー11」を逃した。101~125位の「カテゴリー16」でも出番が巡ってくるチャンスはあり、トップ10入りした「全米女子オープン」、歴代優勝者である「AIG女子オープン(全英女子)」の2026年大会は出場権を持っている。ただ、より高い出場優先順位を求めて予選会(Qシリーズ)ファイナルステージ(12月4日~/アラバマ州マグノリアグローブGC)に臨むことになる。

悔しさを胸に最終予選会へ

2021年に出場した時は8日間144ホールの長丁場だった予選会は、5日間90ホールのサバイバルにフォーマットが変更された。「前に受けた時よりは短期決戦になる。1日も落とせないし、きょうみたいなゴルフはできない。整えて、頑張りたい」。まだシーズンは終わっていない。涙ながらに誓った「強くなりたい」という言葉通り現実を受け止め、前を向くこと。自分次第で変えられる未来はある。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)