他者を寄せ付けない圧倒的な差をつけて4度目のMVPを手にした大谷(C)Getty Images まさに必然の受賞だった。…

他者を寄せ付けない圧倒的な差をつけて4度目のMVPを手にした大谷(C)Getty Images
まさに必然の受賞だった。
現地時間11月13日に全米野球記者協会(BBWAA)はMLB両リーグの2025年シーズンMVPを発表。ナショナル・リーグでは大谷翔平が満票による3年連続4度目の戴冠を果たした。これでMLB通算最多762本塁打を放った大打者バリー・ボンズの7度に次いで歴代単独2位の受賞回数となった。
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投打二刀流の支配的な1年に“異論”など起きようがなかった。158試合に出場した今季の大谷は、打者としてリーグトップのOPS1.014、リーグ2位の55本塁打、リーグ6位の102打点を記録。6月から実戦復帰を果たした投手としても計47イニングを投げ、1勝1敗、62奪三振、防御率2.87、WHIP1.04と堂々たる成績を収めた。
攻守で違いを生み出した大谷は、選手の価値を総合的に測る指標「WAR」もリーグ断トツトップの9.4を記録(2位はヘラルド・ペルドモの7.1)。投票で次点となったカイル・シュワバー(フィリーズ)との総ポイント160差も頷ける結果となった。
米国内でも大谷の受賞は「当然であった」という見方が広まった。米スポーツ専門局『ESPN LA』のトラビス・ロジャース記者は、MVP結果を伝えた速報番組内で「エース級の投手とホームランバッターを合体させた男なんだ。そりゃ(MVPに)なるに決まってる。正直評価しきれないよ。とにかく彼が球界にいることが嬉しくてたまらない」と強調。改めて二刀流スターの価値を訴えた。
「何よりも強烈なのはドジャースがオオタニに7億ドルを使った価値が明確に現れているという事実だ。だって10年契約の2年間で2度のMVPだよ? いきなりの2打数2安打だ。これはもう大成功という他にない。後払い契約とか色々あるけど、もう元は取れていると聞くし、“タダ”みたいなもの。完全に異次元だ」
23年12月に当時の球界史上最高額となる10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)の超大型契約を締結した大谷。そこからの2年でワールドシリーズ連覇など契約の正当性を示した結果に目を見張るロジャース記者は、「彼が健康でさえいれば毎年(MVPを)争うことになる」と吐露。さらに「アナハイム(エンゼルス)の時代は混戦どころか、かすりもしなかった」と続け、こう論じている。
「今のショウヘイは本気で『(ワールドシリーズ)3連覇をやろう』と言っている。だからこそ、本当にワクワクさせられるんだ。間違いなく史上最高の選手の黄金期だ。だって彼のような存在を野球史上で誰も見たことがないんだからね。こんなことを言うのはバカバカしいけど、彼に残された課題はあと一つ、サイ・ヤング賞を取ることだ。いや、馬鹿げた話なのは分かってる。でも、彼なら全然ありえる話だ」
大谷が「独自の領域にいる」とも語るロジャース記者は「正直に言えば、ショウヘイのような選手のための賞を作るべきだ。もうMVPだけじゃ彼を説明できない。近い存在すらいないんだから」と意見。その存在がいかに稀有であるかを語り続けた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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