◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目(14日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー7…

首位と1打差で決勝に進む小平智(C)JGTOimages

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目(14日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇晴れ(観衆5728人)

今大会を含めシーズン残り4試合になった日本ツアーで、小平智は「来週が最終戦」と心に決めている。次週の「ダンロップフェニックス」(宮崎・フェニックスCC)終了後に米ツアー2次予選会に向けて渡米するつもりだ。

PGAツアーへの再挑戦を志し、目指すのは最終予選会でのトップ5入り。優勝経験のある大会を首位に1打差の2位で折り返しても、「物足りない感じはある」と4バーディ、1ボギー「67」のスコアカードを淡々と眺める。勝った2017年は改修前で、「コースが変わっちゃったのでイメージは全然良くない」という印象も心持ちを慎重にさせている。

小平は2018年「RBCヘリテージ」で優勝しPGAツアーに本格参戦する前から、予選会に挑戦してきた選手でもある。日本ツアーからひっそり渡米していた時代とは違い、近年は複数の若手選手が再びQスクールに参加する意思を示すようになった。「うれしいことですね。日本も良いところはありますけど、やっぱり世界に出たらゴルフも変わる」と同じ志を持つ後輩たちの姿勢が喜ばしい。

4バーディ、1ボギーでプレー(写真は2025年日本オープン)

36歳はいま、そういった選手たちにとっての生きた教材でもある。生源寺龍憲河本力らと一緒にプレーすると、きまって海の向こうの話になる。「アメリカのコースに向いているなと思う選手もいっぱいいる。(日本の多くのコースに合わせて)『曲げないように、曲げないように』とプレーするより、ダイナミックにゴルフした方が良いと思う子もいる。そういう選手たちが(国内ツアーから)出たいと思うことが僕はうれしい」

先週の米女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」では、フロリダで拠点を同じにする畑岡奈紗が復活優勝を飾った。苦しむ姿を見てきたからこそ、心が熱くなった。契約するウェアブランドも同じで、「アドミラルの方が、『みんな(契約選手)で5勝したらハワイに連れて行ってくれる』」と応援してくれているのもモチベーションだとか。

ここまで「ISPS HANDA 夏の決戦」(8月)で優勝した小平、「日本女子オープン」(10月)を制した堀琴音、そして畑岡で3勝。残り少ないゲームでひそかに「あと2勝」も誓い合っている。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

※タイトル、内容を一部修正しました。