今週の土曜日は、東京競馬場で武蔵野ステークス(GIII・ダート1600m)が行われます。 過去10年の武蔵野Sでは、…

 今週の土曜日は、東京競馬場で武蔵野ステークス(GIII・ダート1600m)が行われます。

 過去10年の武蔵野Sでは、前走4着以内の馬が10勝2着7回3着7回となっています。武蔵野Sは暮れのチャンピオンズCや翌年のフェブラリーSにつながる重要な一戦。大舞台を見据える多くの有力馬が出走してくるレースでもありますので、高い能力だけでなく、前走で大敗していないことも好走条件のひとつと言えそうです。

 また、前走4着以内の馬は単勝や複勝の回収率でも優秀な数値を残しています。前走4着以内だった馬の単勝回収率は116%、複勝回収率が124%となっています。単勝や複勝の回収率が高くなっているのは、人気のない馬が馬券に絡んでいる証と言えます。

 23年に6番人気で2着に入ったタガノビューティー、21年に6番人気で3着だったオメガレインボー、20年に11番人気で2着に入線したソリストサンダーなども、前走で4着以内の結果を残していました。

 今年の武蔵野Sも前走で善戦しながらも過小評価されている馬が、高配当を演出する存在になる可能性は十分にありそうです。予想をする際には前走の着順のチェックを欠かさずに行いたいところです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走10着以下
[0-0-0-22]複勝率0%
該当馬:アサカラキング、ヴァルツァーシャル、コスタノヴァ、バトルクライ
※特に言及のない限り、データは過去10年の武蔵野S(計10レース)を対象にしています。

 上位人気が予想されるコスタノヴァが該当しました。

 過去10年の武蔵野Sでは前走5着以下の馬は65頭が出走し2着3回3着3回と苦戦しています。連対率4.6%、複勝率9.2%と厳しい数値ですし、複勝回収率も39%と大きな期待はしづらい結果となっています。

 該当馬に挙げたコスタノヴァの前走はさきたま杯に出走し11着と惨敗。スタートで大きく出遅れてしまったことが敗因ではありますが、それにしても負けすぎな印象です。しかも、レースでは道中でほぼ何もしていなかったように見えました。スタートで出遅れた時点で無理をしなかったとは思いますが、前走で馬が楽をすることを覚えてしまった可能性はあります。

 また、この中間の報道を見ると、いつもより右トモに物足りなさがあると陣営は話しています。加えて、斤量も他馬より重い59キロを背負うことになりますので、多くの不安材料を抱えての出走になりそうです。

 東京では良績を残す本馬ですが前走の内容や状態面、そして斤量を考えると人気でも強くは推せない印象です。配当的に大きなリターンには期待できない1頭ですし、大きなリスクがあることを考えれば、本馬を軽視することが最も妙味のある手ではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。