(14日、明治神宮野球大会高校の部1回戦 英明5―2帝京長岡) 英明は9番打者のエースが殊勲の活躍を見せた。 先発した…

 (14日、明治神宮野球大会高校の部1回戦 英明5―2帝京長岡)

 英明は9番打者のエースが殊勲の活躍を見せた。

 先発した冨岡琥希(こうき)(2年)は身長182センチの左腕。「ボール先行が多かった」と振り返った通り、8四死球と制球が定まらなかった。

 それでも曲がりの大きいカーブを効果的に使い、130キロ台の直球を生かした。要所を締めて被安打4、2失点で完投。151球を投げきった。

 四国大会でも1回戦を12回完封、準決勝は1失点完投とスタミナには自信がある。「納得はいっていないが、満塁の場面を仲間のおかげで1点で抑えられた」と守備陣に感謝し、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 マウンドでの結果には満足がいかなかったが、打席ではバットが振れていた。

 1点リードの八回、1死満塁から左翼手の頭を越す走者一掃の二塁打。逆方向への鋭い当たりが、勝利を決定づける一打になった。「狙っていた直球が来たので、そこを打ち返せた」

 来春の選抜高校野球大会からはDH(指名打者)制の導入が決まっている。

 香川純平監督は「投手は打撃が良い子もいますけど、ピッチングに専念できる」と、DH制の活用に前向きだ。

 一方で、冨岡は「バッティングは好き。あんまりDHはつけてほしくないんですけど……」と苦笑いした。(室田賢)