センバツ選考の行方が注目される(C)Getty Images 秋季高校野球の各地区大会が終了し、10地区の優勝校が出揃い…

センバツ選考の行方が注目される(C)Getty Images

 秋季高校野球の各地区大会が終了し、10地区の優勝校が出揃いました。明治神宮野球大会には各地区の1位校が出場し、優勝校の地区には「神宮枠」として、来春のセンバツ高校野球大会の枠が「プラス1」となります。明治神宮大会が高校野球ファンにとって、注目の大会となる理由です。

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 センバツ大会の選考委員会は毎年、1月下旬に開催されます。大きな議論になるのは、「関東地区4枠+東京地区1枠+1枠」の合計6枠ゾーン。概ね、関東地区の4強入りを逃した実力校と、東京地区の準優勝校が比較検討され、「あと1枠」を選びます。この選考について、SNSでは高校野球ファンによる様々な見解が飛び交うのです。

 スポーツ紙のデスクは言います。

「今年なら、関東4強の山梨学院、花咲徳栄、専大松戸、佐野日大がセンバツ当確。東京王者の帝京も当確で、『あと1枠』は関東8強の浦和学院と横浜、東京準優勝の関東第一の3校による争いと予想されています。浦和学院は埼玉2位で、秋季関東大会では準々決勝で優勝した山梨学院に3-6で敗れましたが、いい勝負ができている。横浜は神奈川1位で、同準々決勝では専大松戸に2-4で敗れましたが、こちらも大敗ではありません。関東第一も東京決勝では帝京に4-8での敗退ですから、予断を許しません」

 さらには、こう続けるのです。

「横浜は秋季神奈川大会で優勝している点が大きい。県1位校は大きなポイントになります。さらには、来秋ドラフト1位候補の織田翔希投手(2年)を擁しており、選出されればセンバツでは優勝候補の一角になる。今春に続く、センバツ連覇が大きな見所になるでしょう。野球王国・神奈川から選出が0校で良いのかという議論も出てくるかもしれない。難航は必至とみられます」

 同じ関東内ならともかく、東京の準優勝校との比較というのは、確かに不思議な話でもあります。

 ならば、スッキリする方法として、関東4強入りを逃した8強校4チームでミニ・トーナメント戦を行い、勝ち抜いたチームが東京の準優勝校と激突する。その勝者が「関東・東京6校目」となる「決定戦」が行われれば、万人が納得する選出になるとの議論もあります。

 しかし、そうはならない理由について、前述のデスクはこう説明します。

「そこに曖昧な点があるからこそ、選考委員会のバリューが高まり、結果が注目される。あくまでセンバツ高校野球大会は『招待試合』ということです。主催者のお眼鏡にかなった参加校だけが、春の甲子園に集うことができる。だからこそ、夏と違った大会の特色、個性になるんです」

 選ばれた学校は喜び、落選した学校はうなだれるのが、1月下旬の『風物詩』。高校野球ファンはその結果を、固唾をのんで見守るしかなさそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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