米球界でも注目の的となっている村上(C)産経新聞社 和製大砲の“可能性”が議論の的となっている。 オフシーズンの風物詩で…

米球界でも注目の的となっている村上(C)産経新聞社

 和製大砲の“可能性”が議論の的となっている。

 オフシーズンの風物詩である「ストーブリーグ」の真っただ中にある米球界でクローズアップされているのは、去る11月8日にポスティング公示がされた村上宗隆(ヤクルト)だ。

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 NPBキャリア8年で、通算265本塁打、同OPS.951を叩き出した“日本球界最強のスラッガー”を巡っては、すでにMLB複数球団関係者が獲得を熱望。現地時間11月10日からラスベガスで行われているGM会議においても、その存在は話題を生んだ。

 いまだ25歳と若く、大きな伸びしろも残している村上。だが、そのポテンシャルに対しては、MLB挑戦に伴う“懸念”も一部で語られている。

 米版『Yahoo! Sports』のジャック・ベアー記者は、「まだ25歳のムラカミは、9桁に上る大型契約を結ぶ可能性が高い」と指摘。米球界内での期待の大きさを伝えながら「彼がバットをボールに当てれば、必ず相手にダメージを与えるのは確かだ。しかし、ことMLBにおいてバットにボールを当てるのはかつてないほど難しくなっている」と指摘。村上のコンタクト率の低さを論じた。

 確かに村上の三振率の高さはNPBでも際立ってはいた。三冠王に輝いた22年こそ空振り率31.7%、三振率20.9%ながらそこからの3年間で数値は悪化。上半身のコンディション不良で7月からの本格始動となった25年シーズンは、空振り率36.7%、三振率28.6%となっていた。

 また、村上は93マイル(約149.6キロ)以上の速球に対するコンタクト率はすこぶる悪い。実際、25年シーズンは41.7%の三振率をマークしていた。

 米球界のあらゆるデータを取り扱う専門サイト『Baseball Savant』によれば、25年シーズンにMLB全体で投じられた39万173球の速球系の球種のうち、実に62.8%が少なく93マイル(約149.6キロ)をオーバー。こうした数字だけを見ると、村上の苦心は想像に難くない。

 もっとも、過去に多くの日本人打者が“メジャー級の速球”に手を焼いてきた。近年で言えば、鈴木誠也はカブス入団1年目の2022年には前年度から空振り率が8.2%も上昇する24.7%を記録。さらにコンタクト力に定評のあった吉田正尚もレッドソックス入団1年目には、前年度の8.1%から5.9%も数字が上がっていた。

 こうした村上の現状をふまえ、「ムラカミは今のままではホームランを打つか、打てなくなるかのどちらかだ」と指摘するベアー記者は、「深刻な空振りの懸念を抱えているという事実は、決して楽観視できるものではないが、彼が日本プロ野球界では、ショウヘイ・オオタニ以来の規格外のパワーを持った選手であることに疑いの余地はない」と、あらゆる疑問を差し引いても余りあるパワーが多くの球団の関心を引くとした。

 まだ才能が大きく伸びる可能性は秘めている。「欠点があったとしても、ムラカミのパワーは計り知れない。三振率と空振り率という弱点を調整できると考える球団は必ず存在する」と断言するベアー記者は、こう結んでいる。

「彼と契約するチームは、キャリア絶頂期にある偉大なスラッガーを獲得することになるかもしれない。この25歳の日本人はそれだけのポテンシャルを秘めている。間違いないのは、MLB球団はより詳細なデータを精査し、それに応じた行動を取るだろう」

 一体どれだけの評価を得るのか。水面下で続く村上の交渉合戦の行方を興味深く見守りたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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