メッツの補強優先度を考えると、岡本、村上への投資は後まわしになりそうだ(C)Takamoto TOKUHARA/CoCo…

メッツの補強優先度を考えると、岡本、村上への投資は後まわしになりそうだ(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、Getty Images
毎年、オフシーズンでの大型補強が恒例となっているメッツは、今季も積極的に選手獲得へ動くことが予想されている。今オフではピート・アロンソがFAとなっていることから、打線の強化も大きなテーマであり、NPBからポスティングでメジャー移籍を目指す村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真(巨人)も補強選手の候補として伝えられてきた。
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現在はGM会議が行われており、本格的に幕を開けたストーブリーグでは移籍市場の目玉として、村上、岡本の名前も現地メディアで大きく取り上げられている。多くの球団が来季戦力として検討しているとの反応も聞こえてきている中、メッツに関しては、日本出身の両スラッガーの獲得には動かないなどと報じられている。
米メディア『Sports Illustrated』は、今オフ移籍市場におけるメッツの村上、岡本に対するスタンスについて言及。同じく米メディア『The Atlantic』のウィル・サイモン記者の見解をもとに、「メッツがこの2人の獲得に動く可能性は低いようだ」などと綴り、それぞれへの理由を説いている。
村上について『Sports Illustrated』は、「一番の売りはパワー」と評しながらも、「しかし、その打撃がメジャーの投手にどこまで通用するかには大きなリスクが伴う。2025年のムラカミは三振率28.6%、空振り率36.7%を記録しており、メジャーの投球クオリティに順応できるかどうか疑問視されている」などと指摘。
また、村上の一塁、三塁、それぞれの守備スキルが決して高くはないとして、「ウィル・サモンによると、(編成本部長の)デビッド・スターンズが公言している『守備重視・失点防止の方針』がムラカミ獲得の妨げになっている」と断じている。
その上で、メッツの村上への対応では、「もしアロンソがチームを去った場合にその穴を埋める魅力はあるが、全体的なリスクの高さを考えると、スターンズはより確実な実績を持つ選手に資金を投じる可能性が高い」と同メディアは予想する。
一方の岡本に対しては、守備や打撃での確実性は村上よりも優れていると分析しており、「今オフのFA市場には守備力のある三塁手が少ないため、オカモトの争奪戦が激化する可能性もある」と論じている。その見通しを踏まえ、「メッツは30歳前後で市場に出る選手への長期契約に消極的なため、2025年6月30日に30歳を迎えるオカモトに関心を示すとすれば、彼の市場価値が高騰せず、短期契約を受け入れる場合に限られるだろう」などと説明。
加えて、現在のメッツの野手陣の状況にも触れ、「現時点でブレット・バティやマーク・ビエントスなど三塁手候補は豊富だ」と同ポジションの層の厚さを強調している。
村上、岡本といずれもメジャーの打者にも引けをとらない打撃力を誇るも、今オフのメッツはより手堅い補強を推し進める可能性が高いようだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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