◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 初日(13日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)…

片岡尚之は来春へ向け意識改革(C)JGTOimages

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 初日(13日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇曇り(観衆4569人)

ゴルファーにとってオーガスタナショナルGCは憧れに違いない。ツアープレーヤーにとっても同じはずだが、いざプレーするとなると身構える。10月の「日本オープン」で国内メジャー初優勝を飾った片岡尚之がまさにそうだった。

原敏之とのプレーオフの最中も“副賞”に設定された「マスターズ」の出場権は、「そんなに考えていなかった」。実感が湧いたのは優勝の少し後で「うれしいんですけど、『やった!出れる!』というよりは『ヤバい』っていう危機感の方が強かった」という。

4バーディ、1ボギーで回った

「日本ツアーとマスターズでは単純にステージが全然違うわけです。今のままでは絶対に戦えない」。ただ回れればいい、というわけではない。焦りはすぐに行動に変わった。かねて腰やひざに故障を抱え、ここ数年控えていた入念なトレーニングを再開。トレーナーが組んだメニューを週3、4回とこなすようになった。

意識が変わって1カ月。効果が少しずつ出てきた。「インパクトのときに体幹周りの力が抜けずに振れているのを感じますね。遠心力に負けずに打てている」。スイング中、腹圧をキープできている実感がある。「火曜日は必ずトレーニングをするので、プロアマのある水曜日はいつも筋肉痛で。アマチュアの方に申し訳ないんですけど…」。前週の「ACNチャンピオンシップ」は2位。シーズン2勝目を狙う今週も3アンダー10位の好発進は自信になる。

同じ東北福祉大出身の松山英樹とは6学年違い、これまであまり面識がなかった。日本オープンの直後、関係者を通じてつながることができ、マスターズでは歴代チャンピオンと練習ラウンドするチャンスがありそう。「もし時間があったら、すごく勉強させてもらいたいなって」。その春の日まで、まずは体を強くすることに努めるつもりでいる。(静岡県御殿場市/桂川洋一)