◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇…

西郷真央は9月以来の“個人競技”へ

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

アジアシリーズ期間中、西郷真央が出場したのは国別対抗戦「ハンファ・ライフプラス インターナショナルクラウン」だけだった。9月「ウォルマート NWアーカンソー選手権」が中止になったこともあり、“個人競技”への参戦はその前週「クローガー・クイーンシティ選手権」までさかのぼる。

奮闘した対抗戦では開催地・韓国の寒さで風邪をひいてしまい、それが長引く想定外はあったものの、シーズン中に思い切って試合を離れ、日本で休養と調整に充てる選択は正しかったと信じている。ルーキー・オブ・ザ・イヤー争いのため試合に出続けた1年前は、崩れそうなショットの状態をつなぎとめながら戦っていた最終盤だったという。「昨年のこの試合とか最終戦は、ティショットがホントに隣のホールに行ったりしていた。それに比べたら、全然いい」と話す。

最近はパター練習が楽しいとか

最大の目的だった来季を見据えた技術、ギアのアップデートも抜かりなく進めた。40ydほどの中途半端な距離のアプローチショットの精度を高めるため、58度のウェッジを60度にスイッチ。「勝手に球が上がるので、結果的にバンカーショットも止まりやすくなった。“おまけ”としてついてきました」。すでにインターナショナルクラウンで投入して好感触を得た。

日本開催のPGAツアー「ベイカレントクラシック」に足を運んだことも大きかった。松山英樹の練習ラウンドについて歩き、スイング動画もバッチリ撮影させてもらった。「ずっと、テークバックの“毎回変わってる感”があって、それによってダウンスイングが定まっていない感じもあった。長い間悩んでいた時、松山さんのスイング動画を見て『この動き、この感じがいいな』って」

ダウンスイングの再現性という意味では、無意識で理想的なところにクラブを下ろせることが望ましい。その“きっかけ”を作るテークバックの上げ方を微妙に調整し、気持ちよく振れる感覚が出てきたと話す。韓国では芝質に苦戦し、不安を抱えていたというコントロ―ショットのフェースコントロールも「いいところに下ろせたら、自然にフェースがいいところに向いてくれると思う」と話し、今後の戦いに生きてきそうな気配がある。

待望の初優勝をメジャー「シェブロン選手権」で飾り、大きな飛躍を遂げた米ツアー2年目も残り2戦。「練習でいい気づきがあったので、(まずは)それを継続してやりたい。その結果が(優勝という形で)ついてきてくれたら、メチャクチャうれしい」と最後まで丁寧に戦い抜く。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)