◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇…

山下美夢有は7連戦目でもブレずに丁寧な事前準備が光る

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

開幕2日前、最低気温が5℃を下回る猛烈な寒さで練習場の人影はまばらだった。早朝からウォーミングアップをこなし、コースに飛び出していった数少ない選手のうち2人が日本勢。ともに「TOTOジャパンクラシック」から連戦で10日(月)に移動してきた古江彩佳、そして山下美夢有だ。

これで7連戦目となる山下は「(火曜の)午前中はあまり練習にならないような感じの気温でしたけど、コースチェックはできたので」と涼しい表情で振り返った。長距離移動の疲労や時差ボケも考えられる中での時間の使い方。ルーキーとしてもちろん初めてになるペリカンGCに対し、このコースでバッグを担いだ経験のあるキャディのジョン・ベネット氏が持つ情報もしっかり活用しながらの事前準備にスキがない。

ルーキーシーズンも残り2試合

国別対抗戦「ハンファ・ライフプラス インターナショナルクラウン」も含めたアジアシリーズ期間中も頻繁に上位へ顔を出し、3度のトップ5フィニッシュがあった。マレーシアでの「メイバンク選手権」で今季2勝目を挙げ、最終日がプレーオフのみとなったTOTOも1打及ばずの3位。「でも、ショット自体もそんなにメッチャいいっていう感じじゃなくて。先週は特にパッティングが入ってくれたので、そこでスコアを作れた。もうちょっとショットの部分を安定させたい」と貪欲に話す。

大会ホストのアニカ・ソレンスタムは年間最優秀選手に8度輝いた

プレーヤー・オブ・ザ・イヤー争いではトップに立つ世界ランキング1位ジーノ・ティティクル(タイ)に16pt差と迫ってきた。2位の竹田麗央を引き離している新人賞レース以上にビッグな年間タイトルの可能性が出てきても、意識はどうやって自分のゴルフを高めていくかということに尽きる。「もちろん、そういう賞とかも獲れたらうれしいことですけど…」と前置きした上できっぱり言った。「いまはやっぱり、まずは(自分の)課題をクリアして上位で戦うことが私の中で目標にしていること。あんまり、それ(賞)に対してやるとかは考えてないです」。ブレないスタンスで、米国でも飛躍を遂げた1年を駆け抜ける。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)