大リーグは12日(日本時間13日)、今季のサイ・ヤング賞を発表した。ナショナル・リーグで最終候補の3人に残っていたドジ…
大リーグは12日(日本時間13日)、今季のサイ・ヤング賞を発表した。ナショナル・リーグで最終候補の3人に残っていたドジャースの山本由伸(27)は、日本選手初の受賞を逃した。
各リーグで、そのシーズンに最も活躍した投手に贈られる最高栄誉の賞。
防御率1.97と、規定投球回に達した投手の中で唯一の1点台を記録したスキーンズ(パイレーツ)が、満票で初選出された。2位が左腕のサンチェス(フィリーズ)、山本は3位だった。アメリカン・リーグはスクバル(タイガース)が2年連続2度目の受賞。
山本は、ワールドシリーズで最優秀選手賞(MVP)に輝く活躍を見せた。だが、サイ・ヤング賞の選考対象となるのは、レギュラーシーズンの成績のみ。
全米野球記者協会の記者による投票で受賞者が決まり、投手の優秀さを端的に表した指標が重視される傾向がある。投票はポストシーズンが始まる前に締め切られる。
まずは登板イニング数。山本はドジャースでただ一人、シーズンを通して先発ローテーションを守り、173回3分の2を投げた。
ただ、これはナショナル・リーグ全体で15番目の数字。サイ・ヤング賞に輝いたスキーンズは187回3分の2に上った。
ドジャースは先発投手の層が厚かった。6人でローテーションを組めたという恵まれた環境が、山本のイニング数に響いてしまった。
奪三振数は山本の201に対して、スキーンズが216。四球を与える確率も、スキーンズのほうが低かった。
勝利数こそ、山本が12勝(8敗)で、スキーンズの10勝(10敗)を上回った。だが、勝ち星はチームの得点力にも影響されるため、それほど重視されないのが実情だ。