◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 事前(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)…

自身の要望が込められたヘッドが出来上がった

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 事前(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)

プロアマ戦を控えた朝の練習場で、谷原秀人が見慣れない黒塗りのドライバーを打っていた。ソールには「RS」の文字。鉛が貼ってあって見づらいが、その下には「PROTOTYPE」の表記と、クローバーマークが4つ並んでいた。

RSプロトタイプ4クローバーヘッドを今週投入か

プロギアのプロトタイプクローバーシリーズは、プロの要望を元に開発されたヘッドで、出せば即完売する人気モデル。今回のヘッドも、契約選手である谷原の意見をふんだんに取り入れた性能のようだ。

「メーカーの方とは春先からずっと話してきて、自分の意見をしっかり取り入れてもらいました。ようやくそのヘッドの登録が済み、今週から使えるようになった」と待望の新ドライバーを手にした谷原はホクホク顔。「フェースに弾き感があって、歯を食いしばって打たなくていい楽なヘッド」というのが主なリクエストだった。

朝の練習場でRSプロトタイプのテストを重ねた

実際に谷原が打つのを見ると、そのインパクトは少したわんだ後に弾くような印象で球が出ていた。操作性を持たせた中で弾き感もある、まさに谷原が求めていたような打感ではないか。質のいいフェードボールを連発していた。

フェースはコンポジットか?

打った後のヘッドを見せてもらうと、フェース面にはDUOの文字があった。プロギアでDUOと言えば、昔「TR-X DUO」ってドライバーがあったな懐かしい…ん、待てよ。あれって、金属とカーボンの複合ヘッドで当時は画期的な発想だったと記憶している。

そのネーミングといい、ひょっとしてこのプロトタイプヘッド、フェースはチタンとカーボンの融合? メーカーのツアーレップに真相を問い詰めても、首を横に振るばかりで、口を真一文字に結んでいた。正解は分からないが、確かに谷原の打球音は、チタンオンリーの金属音とは違った、少しフィルターがかかったような音だった。

RSプロトタイプ5クローバーもテスト

4クローバー以外にも5クローバー、6クローバーがあり、数字が増えるにつれてお尻側が広がった形をしている。4がいわゆる「RS F」、5が「RS」、6が「RS MAX」のイメージのようだ。「この試合はフェードで決めたい」と、谷原は御殿場では4クローバーを選ぶ予定。他にも契約フリーの大槻智春は6クローバーを打って好感触だった。

大槻智春は6クローバーの顔が好みだった

性能の詳細、発売時期などは分からないが、2年おきに発売される「RS」ドライバーの現行モデルが24年7月の発売なので、おそらく来年の夏発売になるのでは。早くも期待が高まる。(静岡県御殿場市/服部謙二郎)