◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 事前(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)…

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 事前(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)
石川遼は昨年、大会史上最多の通算4勝目を飾った。3勝で並んでいた尾崎将司(1973、92、94年)、中嶋常幸(1985、2002、06年)、リー・ウェストウッド(1996ー98年/イングランド)の記録を更新。「1勝目(10年)以外は結構苦しかった」と語る4大会を振り返る。
2010年 4回目の挑戦で初勝利

最年少(18歳)で賞金王に輝いた翌年も日本ツアーの主役を張り、5月の「中日クラウンズ」最終日には「58」をマーク。9月「フジサンケイクラシック」を制した後のシーズン3勝目が御殿場でつかんだ初タイトルだった。アマチュアだった07年の初出場から4回目の挑戦は3日目の「65」で首位に浮上。最終日は「67」で通算14アンダーとし、ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)に2打差をつけて勝った。当時はまだパー72(7246yd)の設定だった。
2012年 雨と涙の2勝目

キャリア初のゼロ勝に終わった2011年シーズンを経て、通算10勝目を御殿場で飾る。PGAツアー本格参戦を目指してスポット出場を開始したことで、スイングとコースマネジメントの変化を追求した時期だった。首位に2打差の8アンダー2位で決勝ラウンドに進み、3日目の「69」で単独首位に浮上。最終日は終盤16番から2連続ボギーを叩いた後、18番(パー5)のバーディで松村道央を1打差で振り切った。雨に降られながら、人目もはばからず涙を流した。
2022年 改修後初白星で3勝目

当地は2018年大会を前に大改修を行い、パー設定は72から70に変更された。設計家リース・ジョーンズ氏と松山英樹の監修により世界基準を目指したコースで、石川は大苦戦。18年、19年と予選落ちした(改修前の17年から3年連続)。コロナ禍の20年に14位と攻略の兆しを見せ、22年にようやく4日続けて60台をマーク。3打差2位から出た最終日に同じく「69」で回った星野陸也と首位で並び、プレーオフ2ホール目でバーディを奪って勝負を決めた。
2024年 ライバルたちの失速から4勝目

昨年の優勝は6月「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP」に続くシーズン2勝目だった。11位で迎えた3日目に6バーディ、1ボギー。改修後のコースで自己ベスト「65」をマークして2位に浮上し、最終日は「67」をマークして逆転優勝を飾った。節目となるキャリア通算10勝目に続いて、20勝目を手にしたのも御殿場。谷原秀人、河本力が終盤にスコアを落として白星が転がり込む格好となり、「勝てるチャンスがあるとは思えなかった」のが本心だった。

どれも思い出深い4大会のなかで、石川自身、最も手応えがあったのが「やっぱり陸也とプレーオフをした年(22年)」だと言う。「コースが改修されてから勝てなかった。パー72 のイメージが自分にこびり付いて、『スコアを伸ばせるコースだ』という感じで、ガンガン行き過ぎて結構、痛い目に遭った」。求められたのは、数少ないチャンスを逃さず拾っていく戦略。「マネジメントをがらりと変えて挑んで、耐えながら(22、24年と)2勝した」。改修後の7大会で複数回優勝した、唯一の選手でもある。(静岡県御殿場市/桂川洋一)