11月12日、選手会の主催による合同トライアウトが開催される。今回、参加するのは39名。そのうち投手は28名、野手は11…
11月12日、選手会の主催による合同トライアウトが開催される。今回、参加するのは39名。そのうち投手は28名、野手は11名。投手の参加数が多い。その中で注目が集まるのは、一軍でも実績のある中継ぎ投手たちになるだろう。優れた実績を誇るのが以下の8投手だ。
日本ハム・福田 俊(横浜創学館―星槎道都大)
ヤクルト・山本 大貴(北星大付-三菱自動車岡崎-ロッテ)
ソフトバンク・又吉 克樹(西原―環太平洋大―香川オリーブガイナーズ-中日)
DeNA・徳山 壮磨(大阪桐蔭―早稲田大)
オリックス・井口 和朋(武相―東農大オホーツクー日本ハム)
西武・田村 伊知郎(報徳学園―立教大)
ロッテ・西村 天裕(市和歌山商―帝京大―NTT東日本―日本ハム)
ソフトバンク・田浦 文丸(秀岳館)
最も実績があるのは又吉。中日時代から中継ぎの柱として活躍し、独立L出身の選手として初めてFAでソフトバンクに移籍した。
今季は一軍登板なしに終わったが、通算503試合登板で、通算173ホールドを誇る。今季の二軍での成績は27試合中、12先発をこなし、防御率3.58だった。140キロ台中盤の速球、140キロ台前半のシュート、130キロ前後のスライダーをコーナーに投げ分け、打たせて取るピッチングを見せた。
山本は23年から2年連続で40試合登板を果たし、24年は防御率1.42を記録した左の中継ぎだ。今年も17試合に登板しているが、防御率5.17と成績が悪化し、戦力外となった。
二軍では20試合で防御率2.00。20回を投げ23奪三振と格の違いを見せている。投球スタイルは常時140キロ台前半の速球、130キロ台のカットボール、120キロ台後半のスライダーを織り交ぜ勝負する。トライアウトでは一軍登板があった9月よりも状態の良さを見せていきたい。
福田は一軍登板33試合連続無失点継続中の左腕だったが、今季は一軍登板なしに終わった。二軍では17試合に登板して、15回、17奪三振、防御率1.80と好成績を残している。左サイドながら140キロ台前半の速球、140キロ近いスライダーを武器に三振を量産する投手だ。
徳山は昨季29試合に登板した剛球リリーバーだが、今季は二軍戦36試合で防御率3.31に終わった。それでも今季は常時150キロ前後の速球、140キロ台のフォーク、120キロ台後半のカーブなどを使ってパワーピッチを見せており、ストライク率が高まれば再び一軍の戦力になりそうな投手だ。
井口はこれまで通算254試合登板があるリリーバー。今季は一軍5試合で防御率9.64と持ち味を発揮できなかった。常時140キロ台後半の速球、140キロ台前半のカットボールを投げ分け、打たせて取る投球を見せるが、今季一軍ではボール先行になることが多かった。二軍では40試合で防御率1.00、36回を投げて与四球がわずか4と別格の投球を見せているだけに、このトライアウトでは一軍で活躍していたような投球を見せたい。
田村はこれまで一軍20試合以上登板が5回もあり、通算150試合登板で、8ホールドを記録している。
23年から2年連続で防御率1点台をマークしているが、今季は20試合登板で、防御率3.58と悪化。それでも常時140キロ台後半の速球、130キロ台中盤のスライダー、フォークをしっかりと投げ分けており、トライアウトに参加している投手ではトップクラスの実力がある。
西村は23年に44試合登板で防御率1点台を記録し、通算184試合を誇る実績のあるリリーバー。145キロ前後の速球と鋭く落ちるフォークのコンビネーションで勝負する右投手だ。今季はわずか1試合登板に終わり、アウト2つしか奪えず、3失点の炎上だった。
二軍では38試合で防御率2.70と安定した数字を残している。
田浦は23年に45試合の登板経験があり、通算80試合で防御率3.42を記録している。しかし今年の二軍戦では、19試合で防御率4.58と悪化してしまった。
140キロ台前半の速球、スライダー、ツーシーム、チェンジアップを巧みに投げ分け打たせて取る左の技巧派だ。
支配下数枠を埋めたい球団や、二軍球団ならばすぐに投手陣の柱になりそうな実力がある8人。ぜひトライアウトでまだやれるところを見せてほしい。