今季はブルージェイズで中継ぎとして活躍 かつて中日でプレーし、現在はブルージェイズに所属するジャリエル・ロドリゲス投手が…
今季はブルージェイズで中継ぎとして活躍
かつて中日でプレーし、現在はブルージェイズに所属するジャリエル・ロドリゲス投手が、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でキューバ代表として出場する意思があることを現地メディアなどが報じた。前回2023年の大会後に亡命騒動を起こしたが、キューバ政府などは制裁の緩和を検討しているという。
米ポッドキャスト番組「WBC Central」で司会を務めるショーン・スプラドリング氏は9日(日本時間10日)、自身のX(旧ツイッター)に「MLBとの契約を成立させる為に中日との契約を(一方的に)破棄して、FCBから制裁と訴えられているジャリエル・ロドリゲスだが、それでも2026年WBCキューバ代表の一員として参加するかもしれない」と記した。
キューバ系メディア「The Cuban Baseball Digest」は10日(同11日)、複数の関係者からの情報として、キューバ野球連盟(FCB)とキューバ政府はロドリゲスに対する制裁の緩和を慎重に検討していると報じた。「ロドリゲスは再び国際大会で母国を代表する決意が固まっている」といい、同メディアからの問いにもロドリゲスは「キューバ野球連盟(FCB)から一切連絡はきていないが、私はどうしても、またこの大会でキューバを代表したい」と答えたという。
中日でプレーした2022年には56試合に登板して防御率1.15、39ホールドで最優秀中継ぎのタイトルを獲得。しかし、2023年のWBCにキューバ代表として出場後は来日せず、メジャーとの契約を目指して亡命。同年はプレーせず、オフに中日から自由契約となった。
この亡命騒動直後は、キューバ野球連盟が中日とロドリゲスとの間で交わされた2024年までの合意について「重大な違反があった」などと声明文を発表。キューバ共産党中央委員会の公式機関「グランマ」の報道によると、契約破棄した場合はFCBから1000万ドル(約15億4000万円)の賠償金が課される旨が契約書に明記されていたという。
ブルージェイズと5年総額3200万ドル(約49億3000万円)の契約を結んだ昨年も騒動は続いた。亡命のためにドミニカ共和国へ連れて行った人物との契約に不履行があり、その人物から200万ドル(約3億800万円)の支払いを求められているとも報じられた。
さまざまな騒動を起こしたが、今季はブルージェイズで中継ぎとして活躍。ワールドシリーズではロースター外だったが、レギュラーシーズンは66試合で14ホールド、防御率3.08と結果を残した。WBC出場が認められれば、キューバ代表としては大きな戦力アップになるかもしれない。キューバは1次ラウンドでプエルトリコ、カナダ、パナマ、コロンビアと同じプールAに入っている。(Full-Count編集部)