2025年の第五十六回明治神宮野球大会は大学の部、高校の部ともに14日に開幕。全国の地区大会を勝ち抜いたトップレベルの選…

2025年の第五十六回明治神宮野球大会は大学の部、高校の部ともに14日に開幕。全国の地区大会を勝ち抜いたトップレベルの選手たちが神宮の頂点を目指す。「秋の全国大会」の舞台に臨む、高校の部10チームの選手たちを紹介していきたい。

 4年ぶりに東北王者に返り咲いた花巻東(岩手)が、2度目の明治神宮大会に挑む。夏の甲子園が終わって新チームとなった秋の大会では、岩手大会こそ、打撃陣の活躍があって優勝を飾ったが、東北大会では自慢の打線が鳴りを潜めた。その代わり、投手陣が踏ん張り、勝負強さを武器に接戦をものにして東北王者をもぎ取った。

 投手陣を引っ張ったのは投打の二刀流選手でもある萬谷 堅心投手(2年)だった。直球こそ130キロ中盤ながら、スライダー、チェンジアップなど多彩な変化球を駆使し、打者を巧みに料理する。東北大会では3試合を投げ、19.2回を大幅に上回る28個の三振を奪うなどの成長を見せ、まさに優勝の原動力となった。

 打っても、自慢の右スラッガー、赤間 史弥外野手(2年)、古城 大翔内野手(2年)が不調だったなか、萬谷は打率.429を残し、5番打者としてもチームの勝利に貢献した。

 その他、1番の菊池 楽人内野手(2年)が打率3割以上をマーク。9番に起用された背番号「14」の戸倉 光揮内野手(1年)が、全試合スタメン出場し、4割を超える打率を残こす活躍も見せた。赤間、古城に頼らない打線の層の厚さも発揮して、明治神宮大会への切符をつかんだことになる。

 明治神宮大会では、赤間、古城が本領発揮の打撃を披露することを期待したい。初戦は2回戦(準々決勝)からの登場で、15日の第2試合(11時開始)で崇徳(中国=広島)と対戦することが決まっている。