■際立…

■際立つ貢献度


 八村塁の評価が鰻登りだ。

 NBA2025-26シーズンは10試合を消化。ロサンゼルス・レイカーズは大黒柱のレブロン・ジェームズを欠く中で勝率7割を収め、ウェスタン・カンファレンスの4位につけている。

 その躍進に貢献しているのが八村だ。今シーズンは平均15.8得点、3ポイント成功率48.7パーセントを記録。成功率はリーグ16位であり、5試合以上スターター起用のある選手に限定すると、その順位は8位にまで繰り上がる。

 そんな八村の活躍には、指揮官も賞賛を惜しまない。JJ・レディックヘッドコーチは、チームのサードオプションである背番号28について、その決定率の高さを讃えている。

「彼は本当にすごい選手です。ボー(・レベスクアシスタントコーチ)と僕はいつも冗談で話し合うのですが、試合で8分間、いや時には30分にも感じられるほどボールに触れずに過ごしているのに、突然完全フリーな状態から3ポイントを決めるんです。それに、ウェンビー(ビクター・ウェンバンヤマ)を退場に追いやったドローファウルは、彼のキャリアで通算8度目のチャージングでした。少なくとも僕の見解では、これまでで最も重要なプレーでした」

 レディックHCが言うように、レイカーズの戦術において、八村の“使用頻度”はお世辞にも高いとは言い難い。ロスターのユーセージ・パーセンテージ(使用率)は、ルカ・ドンチッチがチームトップの39.1パーセントであるのに対して、八村はわずか16.1パーセント。これはチーム内で7番目にあたり、ダルトン・コネクトやマーカス・スマートよりも低い数値となっている。それにもかかわらず、ウィンシェア(勝利への貢献度)はロスター4位、トゥルー・シューティング・パーセンテージ(全体的なシュート効率)はロスター2位と、チームに欠かせない存在となっている。

■「過小評価されすぎている」


 レブロン不在のレイカーズを牽引するドンチッチも、八村には絶大な信頼を寄せている。スロベニア出身のポイントガードは、オフコートでも友情を築く“ブラックサムライ”について、オンコートとオフコートの両面において欠かせない存在だと語る。

「今日は僕がパスを回さなかったって言ってたよ。だから、もっと回さなきゃいけないよね。冗談はさておき、彼は本当に素晴らしい活躍をしていると思う。常にその瞬間に備えている。それに人柄も最高。チームに欲しいタイプの人間だよ。彼のスタートは過小評価されすぎている。このまま続けてもらわないとね」

 肉体面でも精神面でも過去最高のコンディションに映る八村。“NBA7年生”を迎え、いよいよその才能が本格的に輝きを放ち始めている。

文=Meiji

【動画】八村とドンチッチが友情をテスト!お互いの理解度は?