WRCラリージャパンは11月9日(日)に競技最終日となるデイ4が行われ、ナショナル(NAT)部門はラリー初日から独走した…
WRCラリージャパンは11月9日(日)に競技最終日となるデイ4が行われ、ナショナル(NAT)部門はラリー初日から独走した山本悠太/立久井和子組(トヨタ86)が部門トップとなる総合20位/JR2クラス優勝でフィニッシュした。
早朝から小雨が降り続くコンディションとなったデイ4。「ドライタイヤしかないので、正直、怖い思いをしながら走っていました。規定でグルービングができないので、これでなんとか凌いだ感じです」という山本は、愛知県岡崎市出身。この日のSSも部門ベストタイムを連発し、2番手以降を大きく引き離す独走態勢となった。
「今年のラリージャパンは、パンクもクルマのトラブルもひとつもなかったし、クルマに傷もつけていないので、とてもうまくまとめることができたと思います。過去のデータを活かしながら走れているところはあるので、今年は特に気持ち良く走れているんじゃないかなと思います。これまでのラリージャパンでもリタイアは一度もなく、この4日間、全般的にしっかり自分のペースを作って、まわりに影響されることなく、自分たちのラリーを行うことができました」と、今年のラリージャパンの感想を語った。
ナショナル部門2番手は、総合22位/JR1クラス優勝を飾った地元の豊田市から参戦する佐々木康行/内田園美組(トヨタGRヤリス)。この日のウエットコンディションに対し「雨が強くなったり弱くなったりして、その時々で走り方を変えなければならず、難しかったです。ほかのクルマの存在はあまり意識せず、コースから飛び出さない範囲で、6〜7割くらいのペースで走りました」と佐々木。「絶対完走するぞ」という目標を達成するとともに、「台数は少ないけど、やっぱり優勝はうれしいですね」とJR1クラス優勝を果たした。

NAT部門3番手となる総合23位/JR2クラス2位は、2年連続出場の清田恵次/別府拓也(ホンダ・シビックtypeR)が獲得。ウエットコンディションのデイ4は「壁に叩きつけられそうになったり、ハイドロプレーニングが起きたり、驚きの連続でした」と言いながらも、初日から「抑えすぎず、常に攻めて走る」というラリージャパンに対する信念を貫いた。

そのほか、中山透/松浦俊朗組(GRヤリス)はNAT部門4番手で総合26位/JR1クラス2位、日下部保雄/奥村久継組(トヨタ・ヤリスCVT)はNAT部門5番手で総合27位/JR3クラストップ、相原泰祐/上原あずみ組(ダイハツ・コペン)はNAT部門7番手となる総合28位/JR2クラス3位で完走を果たしている。
また、FIA規定のRally5/R1車両のトヨタ・ヴィッツで挑んだ75歳ドライバーの鷲尾俊一/春日美知子組は、総合24位でフィニッシュ。
「Rally5/R1の規定が変わり、ノーマルミッション、LSDなし、ブレーキはパッドのみという以前よりも戦闘力が低くなり、デイ3のSSSではフロントロワアームを曲げてしまいましたが、最後まで走り切れて良かったと思います」と鷲尾。超ベテランの持ち味を、しっかりと発揮した。
WRCジャパン ナショナル部門最終結果
1 山本悠太(トヨタ86) 4:17:02.8
2 佐々木康行(トヨタGRヤリス) +14:26.8
3 清田恵次(ホンダ・シビックtypeR) +19:10.1
4 中山透(トヨタGRヤリス) +1:00:45.0
5 日下部保雄(トヨタ・ヤリスCVT) +1:05:41.4
6 相原泰祐(ダイハツ・コペン) +1:16:05.3