【NASCAR】最終戦 Cup Series Championship/フェニックス・レースウェイ(日本時間11月3日)…
【NASCAR】最終戦 Cup Series Championship/フェニックス・レースウェイ(日本時間11月3日)
米国で人気のストックカーレース、NASCAR(ナスカー)の最終戦が開催された。いよいよ今季のチャンピオンが決まるかという最終局面で発生した衝撃のトラブルによって、2人のドライバーの夢が打ち砕かれる結果を迎えることとなった。
312周のレースも残りあと5周となり、デニー・ハムリンが2位のウィリアム・バイロンに約3秒差をつけてトップを快走中。このままいけばハムリンが優勝、もしハムリンに何かがあればバイロンが優勝と、どちらかのドライバーが優勝しても初めてのチャンピオン獲得となる。
しかし残り4周となったところで、ウィリアム・バイロンの24号車がウォールに激突。タイヤが消耗して滑ってしまったせいだった。今季最もリードラップ(トップ周回数)が多く、勢いも安定感もあったバイロンだったが、儚くもあっけなく優勝戦戦から離脱してしまう。視聴者からも「バイロンの夢が終わった…」「まさかの展開」などのコメントが寄せられた。
しかしトップをひた走り、チャンピオンをほぼ手中に収めていたハムリンにとってもバイロンのトラブルは影響が大きかった。イエローコーションが出たことで、2位以下に対して広げた差が無意味になってしまったのだ。今シーズン6勝、キャリア通算60勝を収めている大ベテランの44歳が、いよいよ“無冠の帝王”を返上するかと期待されていただけに、痛恨のアクシデント。
視聴者からも「ハムリンにとってタイミング最悪」「本当に最後まで分からないですね」などとコメントがあげられるなか、ピット作業でハムリンは10位にまで順位を落としてしまったうえ、レースは2周追加で決着をつける「オーバータイム」ルールが採用された。
結果、最終的に年間王者獲得権のないライアン・ブレイニーが優勝。ハムリンは6位、バイロンは33位に終わり、3位まで順位を上げたカイル・ラーソンが年間王者に輝くという劇的な幕切れに。ある意味でNASCARらしい、最後の最後まで展開の読めないドラマチックな展開となった。(ABEMA『NASCAR Groove』/(C)NASCAR)