11月…
11月8日、Wリーグ レギュラーシーズンの試合が行われ、アイシンウィングスは富士通レッドウェーブと対戦し、59-85で敗れた。この試合は、今シーズンからアイシンのディレクターを務めていたBTテーブス氏が、ヘッドコーチに役職変更後、初めて采配を振るう注目の初陣となった。
チームが1勝5敗と苦しむ中でのシーズン途中での指揮官就任。そして初陣の相手は、昨シーズンまで自身が率い、Wリーグ連覇を達成した女王・富士通だった。チーム状況もあり、「どんな相手でも倒さないといけない」と特別な気負いはなかったと語るテーブスHCだが、やはり古巣との対戦には複雑な思いもあったようだ。
「試合中は(富士通の)選手たちと接触しないように、目も合わせず、自分のチームにフォーカスした」と、指揮官として勝負に徹したことを明かしたテーブスHC。それでも試合後には、かつての教え子たちが挨拶に訪れたといい、「試合後はみんなどんどん来るから(笑)。それはうれしかった」と、最後は父親のような優しい笑顔を見せた。
試合は前半こそ「プラン通り」に進み、食らいつく展開を見せたものの、後半にオフェンスが停滞。「そっから私たちがプレッシャーにどんどん負けて、エントリーパスも難しくなった。オフェンスが止まってしまった」と、勝負を分けた後半を振り返った。
ヘッドコーチ就任から間もないこともあり、「まだ形はできていない。本当にこっからスタートな感じ」とチームはまだ発展途上であることを強調。一方で敗戦が続く中でも「雰囲気はいい。ネバーギブアップなチーム」と選手の姿勢を評価し、今後のチームが目指す方向性について「もうちょっとディフェンスチームになりたい。そこがベース」と、ディフェンスの再構築を急務とすることを明言した。
チームの最終目標については「プレーオフです。私たちはプレーオフに入りたい」と力強く宣言。「今の成績見るとちょっと難しそうと思われるかもしれないけど、これからの試合まだあるんで。どうしても入れ替え戦に入りたくない」と、ここからの巻き返しを誓った。
名将の手腕によって、苦しむアイシンがどう変わっていくのか。今後の戦いから目が離せない。