2025年シーズンWRC第13戦ラリージャパンは、11月8日(土)に、ラリー3日目の7SSを走行。WRC2にシュコダ・フ…

2025年シーズンWRC第13戦ラリージャパンは、11月8日(土)に、ラリー3日目の7SSを走行。WRC2にシュコダ・ファビアR5で参戦する新井大輝は、首位のアレハンドロ・カション(トヨタGRヤリス・ラリー2)から、3分45秒5差のクラス6番手でデイ3を走り切った。

──午後も試行錯誤を繰り返しながらの走りになったのでしょうか?
「午後もセットアップを変えて走りました。色々とセットアップを試すなかで自分のドライビングのままでは、このタイヤを使えていないと理解できました。午後は少しずつドライビングスタイルを変えるなかで、ブレーキとアクセルを少しでもオーバーラップさせると、このタイヤでは曲がらないことが理解できました。その代わり、ある状態で曲がっている時のピークグリップはピレリよりも高い。ラインのトレース性に関してはピレリの方が良いんですが……」

──オーバーラップさせずに走るということですか。
「デフも使っていない、ハンドルも切ってない、ブレーキもアクセルも踏んでいないので、すごく怖いんですよ(笑)。パッと離した状態でスッと曲がらなければならないので。それができるようになってからは、タイムがついてくるようになりました。足まわりを柔らかくする領域と、アクセルを踏みたい時に安定させる領域も全然違っていて。2本目の『Obara』でそこをアジャストしたら、悪くないタイムで走れました。まだまだ、このタイヤで走らせ方を研究する必要を感じました。ハンコックタイヤへの理解は4割くらいです。やっぱりテストと林道で走るのは全然違いますね」





──上位が昨年よりもスピードアップする中、しっかりと順位はキープしています。
「去年のラリージャパンの結果が良すぎたので、みんな期待しちゃうんですよね(笑)。今回もトップから1kmあたり1秒差でついていけているので、自分としては悪くないと考えています。ライバルのマシンにはアップデートも入っていますし、去年とは一概に比較できません」

──上位陣の中では唯一のR5ですしね。
「昨年のラリージャパンではガス・グリーンスミスにほぼすべてのステージで勝っていましたが、今年は1kmあたり0.5秒くらい遅れています。2025年シーズンからシュコダ・ファビアRSラリー2は『パケット25』というアップデートが入ったんですが、それが大きいんでしょうね。低速トルクがめちゃくちゃあるんですよ」

──最終日はウエットコンディションの予報です。どのようなプランで挑みますか?
「僕自身、まだハンコックのウエットタイヤを履いたことがないんです。ただAPRC(アジア・パシフィックラリー選手意)にも登録しているので、あまり無理はしていないつもりです。今年、全日本ラリー選手権でタイトルを獲れなかったのでAPRCは獲りたいです。ウズベキスタンのタシケントで開催される『FIAガラ』にもいきたいですしね(笑)」