山本はWSでフル回転の活躍を見せた(C)Getty Images 高い評価の声が続々と出ている。 球団初のワールドシリー…

山本はWSでフル回転の活躍を見せた(C)Getty Images
高い評価の声が続々と出ている。
球団初のワールドシリーズ連覇、ブルージェイズと熱闘を繰り広げる中、偉業を成し遂げたドジャースの戦いでは山本由伸の力投が大きかったことは間違いない。
話題を呼んでいるのは、WS3勝でMVPに輝いた山本由伸の鉄腕ぶり、チームに対する献身的な姿勢だった。
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山本はWS第2戦で完投勝利を達成。優勝決定Sに続き、PSにおいては2試合連続の完投勝利となった。さらに延長18回の死闘となった第3戦では志願のブルペン入り。
さらに驚愕のパフォーマンスは続く。第6戦では6回96球を投げ、WS2勝目をマークすると、勝負の第7戦でも9回途中から登板。「中0日」の登板ながら、2回3分の2を投げ無失点でWS3勝目をマーク。デーブ・ロバーツ監督始め、大谷翔平は「世界一の投手」と称えるなど、ほかのナインからも称賛の言葉が止まらない。
勝負の第7戦は34球を投げ1安打無失点。驚異のパフォーマンスの裏側を明かしたのは、チームとともに戦ったブランドン・ゴームズGMだった。
米紙『NEW YORK POST』のジョン・ヘイマン記者は、同GMに今回、第7戦の舞台裏を独自取材。自身のXにインタビュー動画を投稿している。
勝負の第7戦では中3日で先発マウンドに臨んだ大谷翔平が、ボー・ビシェットに3ランを許し降板。両軍ともに投手陣は総力戦となる中で、ブレーク・スネルの後を受けて山本も6番手で9回一死一、二塁の緊迫した場面から登板となった。
通常で考えれば第6戦で90球以上投げた投手が連投することは難しい。第7戦の間に何があったのか。ゴームズGMはインタビューの中でこう明かしている。
ヘイマン記者の「彼はいつ投げると言ったのですか?」との問いに「確か、第6戦の夜遅くだったと思う。アイアトン通訳からメッセージが来て…」「彼は明日登板する方法を見つけようとしているのでお知らせしておきます、可能性を排除しないでほしいといった内容のものだった」と答えた。
ゴームズGMも山本の意思を受け止め、翌日の状態を確認しようという形でその日は終了。さらに第7戦当日のキャッチボールで山本が状態の良さを確認できたことで、チームとしてGOサインが出たという。
そして実際に9回一死からマウンドに上がった山本の投球を見た同GMは「信じられないほど素晴らしかった」と感想を明かす。強靭なメンタルとフィジカルを強くたたえた上で、山本の力はすでに認めていたとしながらも「あれはまったく別次元のものだ」と語るなど、驚異的なパフォーマンスだったと高く評価した。
ドジャース入団2シーズン目となった今季は先発陣の柱として12勝をマーク。ポストシーズンでは5勝、防御率1.45と異例のハイパフォーマンスで球団初の世界一連覇の立役者となった。
すでにナ・リーグのサイ・ヤング賞最終候補に選ばれるなど「ヤマモト」の名前はメジャーリーグでも広く知られるように。常に進化を摸索する探求心も成長を後押しする。黄金時代はまだまだ続きそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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