今年の秋季東京都大会決勝戦の顔ぶれは帝京vs関東第一のカードとなった。帝京は16年ぶり、関東第一は2年ぶりの優勝を狙う。…

今年の秋季東京都大会決勝戦の顔ぶれは帝京vs関東第一のカードとなった。帝京は16年ぶり、関東第一は2年ぶりの優勝を狙う。

 お互い勝ち上がりは圧倒的だ。帝京は準決勝でコールド勝ちを収め、4本塁打を記録しており、帝京らしい強打を見せている。投手陣の安定感が抜群で、5試合で防御率0.69と関東第一の防御率1.12と上回る。本格派・安藤 丈二投手(2年)に加え、日大三を完封した仁禮 パスカルジュニア投手(2年)は技巧派左腕で、相手に応じて起用できるのが強みだ。打線も安藤、準決勝でサヨナラ3ランを放った目代 龍之介外野手(1年)と強打者がそろっている。また、土壇場で見せる泥臭い守備で勝ち切っている。

 一方、関東第一は伝統の機動力野球で5試合連続コールド勝ち。次々と外野の間を抜く打球を放ち、得点を重ねてきた。投手は期待の速球派右腕・高橋 友朔投手(1年)、技巧派左腕・石井 翔投手(2年)の2枚看板の継投リレーで勝負し、打線は準決勝で2本塁打を放った佐宗 悠樹外野手(1年)はオコエ 瑠偉外野手(巨人)を彷彿とさせるようなアスリート型外野手。

 両チームともスタッフは申し分ない。こうなると面白いのが関東・東京の6枠目争いである。この6枠目は関東5枠目、東京の2枠目の比較枠となるが、関東5枠目は準々決勝敗退校で唯一の県1位校だった横浜、また関東大会優勝の山梨学院に善戦した浦和学院との争いと見られている。

 決勝戦まで勝ち上がった両校の戦いぶりを見ると関東5枠目の学校にひけを取らない戦いぶりである。試合内容は落ち着いており、帝京は日大三を完封した点、関東第一はここまでの5試合全てコールド勝ちが大きなアピールポイントになりそうだ。

 果たして決勝戦ではどんな展開になるのか。終盤まで競った試合内容になれば、選考はかなり難航しそうだ。