◇国内女子◇最終プロテスト最終日（7日）◇JFE瀬戸内海GC（岡山）◇6464yd（パー72）出場106人中100位の…
◇国内女子◇最終プロテスト最終日（7日）◇JFE瀬戸内海GC（岡山）◇6464yd（パー72）
出場106人中100位の出遅れから、自身も「ビックリです」と言葉にする日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）のプロテスト合格だ。初挑戦の杉山ももが演じた大逆転劇は3日目から始まった。前半2日間は「78」「76」の10オーバーで、ショットを修正した後半2日間は一転して「65」「68」の11アンダーをマーク。46位から出た最終日に通算1アンダー15位まで浮上し、20位タイまでの合格圏内に滑り込んだ。
日本人の両親のもと、オーストラリアで生まれ育った。ゴルフを本格的に始めたのは13歳から。それまでは水泳に打ち込み、地元ゴールドコーストの地区大会で優勝した実績もあったが、周囲のオーストラリア選手に比べて体格的なハンデを感じて断念。「5歳のころから、ちょくちょくやっていた」というゴルフに転向した。
ゴルフの上達を目指して単身渡米し、ハワイ大学に進学。ゴルフに役立てようとスポーツ心理学を専攻した。勉学とゴルフで好成績を収め、2年時に編入した米インディアナ州にあるパデュー大学でゴルフの腕を磨き続けた。昨年5月に卒業し、初めて臨んだ米国女子ツアーのQシリーズ（予選会）はセカンドステージで敗退。女子ゴルフの盛り上がりを感じていたという日本にターゲットを移し、プロテストを1次・2次と突破して合格をつかみ取った。
初めての滞在となる日本の拠点は、静岡県にある両親の実家が有力候補。ロールモデルとするプロゴルファーは米ツアー9勝を誇る宮里藍さんで、「明るくて強い、ファンの方に愛される選手になりたい」と思い描く。まずは日本で実績を積み、将来的な目標に掲げる米ツアーへ。現在は二重国籍の23歳が、縁の深い日本で夢に向かって走り出す。（岡山県笠岡市／塚田達也）
