メジャーからも評価される今井の去就に注目だ(C)Getty Images 村上でも、岡本でもない。MLBが最も欲している…

メジャーからも評価される今井の去就に注目だ(C)Getty Images

 村上でも、岡本でもない。MLBが最も欲しているのは「IMAI」だ。ストーブリーグを迎え米各種メディアではFA市場の選手の格付けが盛んだが、ここにきてうなぎ上りの評価を得ているのが西武・今井達也。まだ西武球団からポスティングシステムの行使についての正式なアナウンスはないが、このオフのメジャー挑戦は規定路線のようにその名前が終始躍っている。

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 現地時間11月4日には米スポーツサイトの『The Athletic』がFA選手の契約予想で10位にランクイン。8年総額1億9000万ドル(約293億円)という巨額契約をブチ上げた。すると6日には米スポーツ専門局『ESPN』がFA選手ランキングで5位に抜てき。こちらは6年総額1億3500万ドル(約208億円)の数字を予想した。

「イマイはこのオフ、海外からメジャー挑戦する選手の中で最大の契約総額を手にする」

 『ESPN』の記事ではそう断言した。「エースと期待するのは危険だが、先発2、3番手は十分に務まる。加えて彼の27歳という若さと、他のFA選手獲得に伴うドラフト指名権の補償が必要ないことは、各球団の補強戦略において十分に魅力的だろう」。今井の価値を押し上げている背景についてもそう説明した。

 メジャーのトップFA選手は、自球団からのクオリファイングオファーを蹴って市場に出る。そうした選手を獲得した場合、旧所属球団にドラフトでの上位指名権を補償として譲らなくてはいけない。そうしたリスクがないことも、NPB通算58勝という右腕の魅力を高めている。

 ちなみに4日時点での『The Athletic』のランキングでは村上宗隆は17位で8年総額1億5850万ドル(約244億円)。『ESPN』では10位で5年総額8000万ドル(約123億円)だった。岡本和真は『The Athletic』が26位で4年総額7850万ドル(約121億円)で、ESPNは21位で3年総額3600万ドル(約55億円)だった。いずれのメディアでも、村上、岡本を上回る順位と総額を、今井が叩き出している。

 今季の今井は24試合に登板して3年連続2桁の10勝を挙げ、防御率1.92という安定感を誇った。一方でNPBで挙げた1シーズンでの白星は、この10勝が自己最多。これまで海を渡ったエースたちと比べれば日本での実績は大きく劣るが、瞬間で示したポテンシャルは過去の先輩たちと匹敵するかそれ以上と評価されている。果たして海を渡るのか、そしてどんな契約を勝ち取るのか。まずは西武球団との協議の行方が注目される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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