最終盤を迎えた明治安田J2リーグで、FC今治がJ1昇格プレーオフ(PO)出場をめぐる争いに加わっている。昇格すれば、J…

 最終盤を迎えた明治安田J2リーグで、FC今治がJ1昇格プレーオフ(PO)出場をめぐる争いに加わっている。昇格すれば、J3だった昨季に続く2年連続の昇格となる。

 J1昇格POは今季の成績が3~6位の4チームが参加する。トーナメント方式で、昇格できるのは1チームだけだ。リーグ戦は残り3試合。今治は2日の試合を終えて10位。6位との勝ち点差は6だ。3位以上になる可能性はなくなった。

 今治はJ2に初参戦した今季、倉石圭二監督を新たに迎えた。開幕2試合目から13試合連続負けなし(6勝7引き分け)で上位をキープ。5~7月に8試合連続で勝利がなく順位を下げたが、その後、5連勝するなど食い下がっている。

 健闘の立役者はマルクス・ヴィニシウス選手だ。驚異的なジャンプ力によるヘディングを得意とし、現在までにリーグ2位の15得点。昨季のJ3得点王が、J2でも決定力を存分に発揮している。

 さらに、ともに東京・帝京高出身で20歳以下の日本代表に名を連ねる横山夢樹選手と梅木怜選手も存在感が光る。これまで横山選手はチーム2位の6得点を挙げ、梅木選手はサイドを奔走して攻守でチームに貢献している。

 次節は9日、敵地で11位の山形と対戦する。相手は既にPO進出争いから脱落。6位との勝ち点差が一つでも広がればPOに進めなくなるだけに、今治にとっては何としても勝ちたい一戦だ。

 ホームで勝利した2日の仙台戦後、倉石監督は「選手たちには『クラブの歴史をつくることを我々がやる』と言ってきている」と諦めない姿勢を示した。ヴィニシウス選手は「相手がどこだろうと、自分たちの戦いをするだけ」と力強く話した。(中川壮)