阪神は日本シリーズでソフトバンクに1勝で終わった(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext レギュ…

阪神は日本シリーズでソフトバンクに1勝で終わった(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 レギュラーシーズンを圧倒的な強さでぶっちぎりの優勝を飾った阪神も日本シリーズではパ・リーグ覇者のソフトバンクに1勝4敗と完敗となった。

 山川穂高が日本シリーズMVPに輝いたのを始め、攻める姿勢を貫いた小久保裕紀監督の采配も話題を呼んだ。

【リーグ格差問題】阪神完敗の日本シリーズ…実力差は岡田元監督が指摘する”DHの力量”だけなのか?『セリーグは考え方を根本から変えないといけない!!』セパの実力差について語る!!

 一方、レギュラーシーズンを優勝、CSファイナルSも無敗と圧倒的な強さを誇った阪神が日本Sではソフトバンクに完敗となった点には球界内から考察の声も上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は11月5日に自身のYouTubeチャンネルに「【リーグ格差問題】阪神完敗の日本シリーズ…実力差は岡田元監督が指摘する"DHの力量"だけなのか?『セリーグは考え方を根本から変えないといけない!!』セパの実力差について語る!!」と題した動画を更新。日本シリーズに象徴されたセ・パ両リーグの戦い方の違いに独自に考察を加えている。

 高木氏は盛り返せずに終戦となった阪神の戦いぶりについて、DH起用の違いもあったと指摘。ソフトバンクの本拠地で始まった日本シリーズ、初戦に阪神はDHに高寺望夢を起用した。

 この点に関して高木氏は「阪神がDHに使ったのが高寺とか ちょっと弱いよね」とコメント。対してソフトバンクは昨年は首位打者、過去には本塁打王にも輝いた近藤健介だったことを踏まえて「球界最高峰の選手」だったこともあり、高寺の力も認めながら、分が悪かったと指摘。

 さらにソフトバンクでは「DH(近藤を)外したとしても、山川を入れてくるとか」と指名打者においても層の厚さが目立ったとした。阪神においては「そこらへん(DH)の選手層は薄かったかなと」とした。

 その上で今後に関しては、まずは再来年からセ・リーグでもDH制が導入されることで、クリーンアップレベルの強打者育成、獲得が必要になってくるとした。

 日本ハムで本塁打、打点の二冠に輝いたフランミル・レイエス、日本一のソフトバンクでは近藤、山川などの強打者が想定されるとしながら、「阪神はクリーンアップの誰かと双璧ぐらいのバッティングをする選手が、出てくれば強くなるよね」と、先のDH導入を見据えても、チーム内の強打者育成、外国人選手の補強が日本一奪回の鍵を握るとした。

 さらに阪神においてはシーズン含め1~5番まで固定で戦ってきていることもあり、日本シリーズではDHを6番以降に置くしかなかったことも響いたとした。

 すでに藤川球児監督も新しいスタイルを求めていくとも発信する中、「阪神のこれからの課題というのは強くするための柔軟性」と指摘、来季はオーダー含め、様々な選択肢を摸索していくことがより一層大事になるとした。
 
 またパ・リーグにおいては伊藤大海(日本ハム)、高橋光成、今井達也(西武)などいいパワーピッチャーが多いとしながら、「だから力負けするような選手は(チームで)使えなくなると思う」と自然と打者にも力がついていく側面もあるとした。

 阪神は11月6日、今季1、2軍巡回打撃コーディネーターを務めた和田豊氏がヘッドコーチに就任するという人事を発表したばかり。監督経験者が藤川球児監督をサポートしていく新体制も注目される。

 悲願の球団連覇、さらにその先の日本一奪回へ阪神の歩みが引き続き、注目を集めていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】仁義なき争奪戦 虎の「ドクターK」の流出防げるか 今季2完封、驚異の0.81 頭脳的な投球も魅力

【関連記事】助っ人去就不透明の藤川阪神も動くか 母国メディアがNPB複数球団の“入札合戦”を報じる台湾の剛腕・徐若熙とは何者か

【関連記事】嵐のオフ再び?日本S終了で本格化する移籍戦線 去就注目 「阪神30歳外野手」のFA問題 宣言すれば争奪戦必至