今年のドラフト会議で、オリックスからドラフト1位指名を受けたのが、153キロ右腕・藤川敦也投手(延岡学園)だ。会場に藤川…
今年のドラフト会議で、オリックスからドラフト1位指名を受けたのが、153キロ右腕・藤川敦也投手(延岡学園)だ。会場に藤川の名前が映し出された瞬間、大きなざわめきが起こった。
高校生投手の評価としては競合ドラフト1位となった石垣元気投手(健大高崎)に続いて、2人目の高校生ドラ1である。そんな藤川のプロでの可能性を考えていきたい。
春先から評判は高かった。5月、明徳義塾との招待試合では、多数のスカウトが集まった。3回からロングリリーフした藤川は7回4失点。この試合の投球を見ると、内外角、高め低めを使うなど、実戦力の高さを見せてくれた。夏の大会では、3試合を投げ、17.2回21奪三振4失点と安定したパフォーマンスを発揮した。
今年のドラフト候補に挙がる高校生右腕は石垣を除くと、出力の不足や、フォームを乱してコントロールが崩れる投手が多く、有望な大型投手が少なかった。
その中で藤川はいつでも安定したパフォーマンスを発揮していた。石垣と比べると物足りなさはあるが、140キロ台後半の速球と切れ味鋭い変化球を投げてハイクオリティな投球をしていた藤川が人気となったのも頷ける。
パフォーマンスに具体的に迫ってみよう。軸足にしっかりと体重を乗せ、縦回転で投げられる投球フォーム。体重移動もスムーズで、無駄な力も入っていない。体の回転が横振りになることがないので、ボールの抜けも少ない。
スピンがかかった常時140キロ台中盤〜後半の速球は手元でぐっと伸びる球質でいわゆるホップ成分が高いストレートだ。リリースポイントも安定しており、カーブ、フォーク、スライダーを丁寧に投げ分けできていた。
カーブ主体で追い込んでからストレートで三振を奪ったり、フォークを決め球に使って打ち取るなど投球のパターンも確立している。
まず高卒1年目は体作り。出力と平均球速の向上、変化球のレベルアップを目指すはずだ。近年、高卒プロ入りした高校生投手では一気に常時150キロ前後・最速155キロぐらいまで速くなる投手がいるが、藤川もそのような成長が期待できる。
1年目は多少苦労するかもしれないが、怪我なく順調にレベルアップすれば、2年目以降から一軍登板の可能性はある。西武・平良海馬投手のような先発、リリーフとどちらでも活躍できる可能性を秘めている。
藤川含め、今年オリックスは高校生を5人も指名した。ロマン路線に振り切ったオリックスにとって、藤川はなんとしても大成させたい逸材だろう。順調に成長を遂げ、1位指名が正解だったといえる活躍を期待したい。