今年のプロ野球は157名が戦力外通告された。近年、戦力外になった選手で、NPB球団で現役続行できた選手は投手がほとんど。…

今年のプロ野球は157名が戦力外通告された。近年、戦力外になった選手で、NPB球団で現役続行できた選手は投手がほとんど。野手は不利な立場となっている。

 昨年、トライアウトに参加した45名中、NPB球団と契約できたのは3投手。二軍球団に入団できたのは5投手、野手は元西武の鈴木将平外野手(ハヤテ)のみだった。今年の戦力外選手でも、現役続行有望と評価されるのは投手が多い。

 しかし、今年は野手に注目選手が集まっている。ヤクルト・西川 遥輝外野手(智弁和歌山)、ロッテ・荻野 貴司外野手(郡山)、広島・田中 広輔内野手(東海大相模)、楽天・阿部 寿樹内野手(一関一)、楽天・島内 宏明外野手(星稜)、オリックス・福田 周平外野手(広陵)の実績のあるベテラン6選手だ。

 西川は4度の盗塁王を獲得したが、今季は49試合で、打率.174だった。二軍では44試合で、105打数29安打、打率.276。西川の獲得目的としては若手選手の走塁強化だろう。楽天、ヤクルトでは若手へ積極的に指導し、多くの選手が伸びており、リーダーシップを発揮している。実績のあるベテランの存在で、チームを底上げしたい球団にとってはおすすめの選手だ。

 21年に最多安打、盗塁王を獲得した荻野は今季、入団して初となる一軍出場なしに終わった。それでも二軍34試合で60打数19安打、打率.317の成績を残している。1年通して巧打を発揮できるか。

 田中はトップバッターとしてカープの3連覇に貢献。20年から選手会長にも就任するなどチームリーダーとしてチームを支えてきた。近年は出場機会が減り、今季は一軍15試合で34打数5安打に終わった。それでも二軍戦では62試合で235打数61安打、打率.333、2本塁打、22打点、ОPS.956と打撃の指標も良い。巧打者としてまだやれる選手ではないか。

左から福田周平、阿部寿樹、島内宏明

阿部は今年度の実績はこの6人の中では最も優れている。今季は43試合で、3本塁打8打点、打率.219、ОPS.723。4年連続で一軍でОPS.700以上を継続しており、主に一塁、三塁、外野を守っている。スイングも鋭く、一定以上の打撃成績を残す右の強打者として、リストアップする球団もありそうだ。

 島内は21年に最多打点、22年に最多安打を記録した左の強打者だが、今季は一軍でわずか5試合に終わっており、二軍では59試合で打率.282、ОPS.809だった。独特の感覚で安打を量産する打撃技術は強みである。

 福田はオリックスのパ・リーグ3連覇に貢献し、22年にゴールデングラブ賞を受賞した。 ただ出場機会が徐々に減り、今季はわずか23試合で打率.167に終わった。二軍では72試合で打率.289、ОPS.762だった。高い判断力、正確さが備わった外野守備は一級品。観察力も高く、22年、逆転優勝の望みをつなぐサヨナラスクイズを決めるなど、小技もうまい。チームにいたらここぞという場面で頼りになるバイプレーヤーである。

 実績豊富な6人は現役続行ができるのか注目だ。