■磐田が長崎の不敗記録を止める!【J2リーグ第35節 11月2日 14時03分キックオフ 磐田 1ー0 長崎 ヤマハス…

■磐田が長崎の不敗記録を止める!

【J2リーグ第35節 11月2日 14時03分キックオフ 磐田 1ー0 長崎 ヤマハスタジアム】

 J1昇格争いを演じているジュビロ磐田が、思い切った戦術変更で勝利を手繰り寄せた。J2リーグ35節が11月2日に行なわれ、8位の磐田は2位のV・ファーレン長崎をホームに迎えた。

 16戦負けなしの相手を迎えた一戦で、磐田の安間貴義監督はシステムを変更した。今シーズン初めて3バックを採用したのである。前半はウイングからウイングバックへポジションを下げた倍井謙が右サイドで劣勢を強いられたが、後半は対面するMF笠柳翼にほぼ仕事をさせなかった。

 長崎と対戦するチームは、「MFマテウス・ジェズスをどう抑えるか」という難問に直面する。磐田は3-1-4-2のシステムを敷き、2トップの背後に立つ2人にボランチの金子大毅上原力也が指名された。アンカーの中村駿と金子、それに左CBヤン・ファンデンベルフがつねに目を光らせ、マテウス・ジェズスを時間の経過とともに流れから消していった。サイドからのクロスに合わせてスルスルとゴール前へ入ってきたり、ミドルレンジから強烈な左足シュートを浴びせてくるマテウス・ジェズスの特徴を、この日はほぼ封印することができていた。

 前半終了直前にPKで先制した磐田の安間監督は、71分に3枚替えをする。上原に代えてMF角昂志郎を投入した。パスでゲームをコントロールする上原から、2トップにうまく関わりフィニッシュも鋭い角へのスイッチである。システムは維持しながらキャラクターの異なる選手を送り込むことで、長崎にプレッシャーをかけ続けた。

 最終盤には倍井を下げてDF川口尚紀を送り出し、前線に高さのある選手を並べてきた相手のパワープレーを封じた。磐田は1対0のまま逃げ切り、価値ある勝点3をゲットしたのだった。長崎はおよそ5カ月ぶりの敗戦で、不敗記録が16で途切れた。

■首位・水戸は次節にJ1昇格決定も

 35節の結果を受けた順位に、大きな変動はなかった。

 首位は勝点67の水戸ホーリーホックで、2位は勝点63の長崎である。3位は札幌を5対2で退けたジェフユナイテッド千葉で、4位はブラウブリッツ秋田を5対0と圧倒したRB大宮アルディージャである。

 RB大宮は前半に退場者を出した相手から大量得点を記録し、得失点差をプラス21とした。5位の徳島ヴォルティスは同17だが、6位のベガルタ仙台は同10にとどまる。7位の磐田、8位のサガン鳥栖は同6だ。最終的な順位が得失点差で並んだ場合、RB大宮がこの日つかんだアドバンテージは価値を持ってくるだろう。

 長崎に勝利した磐田は勝点57の7位で、8位のサガン鳥栖も勝点57である。さらに9位のいわきFC、10位のFC今治が勝点3を積み上げて「52」とし、J1昇格プレーオフ出場へ望みをつなげている。

 11月8、9日開催の次節で、首位の水戸と4位のRB大宮が激突する。この試合で水戸が勝利を収めると、2位の長崎と3位の千葉の結果次第で水戸のJ1昇格が決まる。9日14時キックオフの水戸のホームゲームは注目だ。

 J2残留争いは、18位のレノファ山口FCが17位のロアッソ熊本との直接対決を制し、両チームの勝点差が「3」に縮まった。ともにJ1昇格を争う上位との対戦があり、17位までが残留できるサバイバルも最後までもつれそうである。

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