第57回全日本大学駅伝対校選手権大会(愛知・熱田神宮西門前―三重・伊勢神宮内宮宇治橋前8区間、106.8キロ)は2日、…
第57回全日本大学駅伝対校選手権大会(愛知・熱田神宮西門前―三重・伊勢神宮内宮宇治橋前8区間、106.8キロ)は2日、駒大が5時間6分52秒(速報値)で2年ぶりに優勝を果たし、優勝回数を史上最多の17度に更新した。中大が20年ぶりの2位。前回初優勝した国学院大は4位だった。
■8区 駒大が独走でフィニッシュ 中大2位、青学は3位
【8区】2位に1分55秒のリードでたすきを受けた駒大の山川拓馬(4年)が、先頭を独走。区間賞だった昨年のペースよりはやや遅れたが、後続を寄せつけずにそのままゴールテープを切った。
3位だった中大の溜池一太(4年)が序盤から飛ばして青学大の小河原陽琉(2年)を抜き、2位で単独走。小河原は一度、国学院大の上原琉翔(4年)にかわされたが、16.4キロで再び3位に上がった。
シード権争いでは、9位だった順大が8キロを過ぎて日体大を抜き、8位に浮上した。
■7区 エース対決、青学・黒田は区間新 駒大の佐藤は快走
【7区】各校のエースが集った。復帰戦となる駒大の佐藤圭汰(4年)が先頭を独走。2位に1分55秒の大差をつけてアンカーにつないだ。
2位の中大・岡田開成(2年)は、ほぼ同時にスタートした国学院大の青木瑠郁(4年)を6キロ地点で10秒ほど引き離した。
当日変更で出走した青学大の黒田朝日(4年)が5位から猛追する。たすきを受けた時点で37秒前にいた帝京大を8キロ地点で捉え、4位へ浮上。さらに国学院大、中大を抜いて2位で8区へつなぐ。2022年大会の駒大・田沢廉の記録を上回る区間新記録を樹立した。
■6区 駒大、2位に1分差で佐藤へたすき 青学5位、順大8位
【6区】先頭の駒大・村上響(3年)が後続との差を広げていく。2位中大と1分4秒差をつけ、大会新記録ペースで7区の佐藤圭汰(4年)へとつないだ。
中大は佐藤大介(2年)がラストスパートで2位争いを制し、国学院大の浅野結太(2年)が続いた。青学大が二つ順位を上げて5位。
順大がシード圏内の8位に浮上し、9位の日体大が47秒差で追っている。
■5区、駒大がハイペースで首位へ 4位から追い上げ
【5区】4位でたすきを受けた駒大の伊藤蒼唯(4年)が、ハイペースで前を追う。
3位の帝京大を序盤に抜き、中大と国学院大も置き去りにして7.6キロで先頭へ。5キロを13分台、10キロを27分台とペースは落ちず、従来の記録を17秒更新する区間新記録で6区へつないだ。
伊藤は、2位の国学院大に52秒差、3位の中大に57秒差をつけた。
シード圏内は8位の日体大と9位の順大が激しく争っている。
■4区、中大の柴田が粘走で競り勝つ 駒大は4位に後退
【4区】先頭は5キロ過ぎから、国学院大の高山豪起(4年)と中大の柴田大地(3年)の一騎打ち。柴田が最後のダッシュで競り勝ち、中大が首位に再浮上した。2秒差で国学院大が続き、駒大が首位から4位に後退した。
5位の創価大、6位の早大、7位の青学大は3区から一つずつ順位を上げた。
■3区 国学院の野中、区間賞で2位に 早大7位、青学8位
【3区】先頭集団は駒大、中大、帝京大。8キロを過ぎて駒大の帰山侑大(4年)が抜け出した。帰山は中大の藤田大智(3年)に一度抜かれるも、残り400メートルで再び追い抜き、トップでたすきリレー。
2区終了時点で7位だった国学院大の野中恒亨(3年)が、留学生も破る区間賞の走りで2位まで押し上げた。早大は7位、青学大は8位。
■2区 中央大の吉居、猛ダッシュで帝京振り切る
【2区】先頭集団は8キロ過ぎに国学院大と順大が遅れ始め、創価大、早大、駒大、中大、日体大、帝京大の6校。
残り1キロを切り、帝京大の楠岡由浩(3年)が飛び出す。ゴール直前で中央大の吉居駿恭(4年)が猛ダッシュで楠岡を抜き、トップでたすきをつないだ。2位に帝京大、3位に駒大、4位に早大が続いた。東海大は永本脩(3年)が17位から9位に順位を上げた。
■1区、抜け出した志学館の中村「狙っていた」
【1区】序盤から飛び出す選手はなく、集団で3キロを8分56秒で通過した。
7キロで、中央大の本間颯(3年)が飛び出し、集団が縦長になる。
9キロを過ぎ、ラストスパートで初出場の志学館大・中村晃斗(3年)が抜け出して区間賞を獲得。中村は「今回は区間賞を狙っていた。エースの役割を果たせた」と喜んだ。2位に早大、3位に国学院大、4位に駒大が続いた。青学大は11位。
■当日のメンバー変更は
レース前に出場メンバーの変更が発表された。
10月の出雲駅伝を制した国学院大は、前日会見で前田康弘監督が宣言していた通りに3選手を変更。3区に野中恒亨(3年)、4区に高山豪起(4年)、7区に青木瑠郁(4年)を起用した。2連覇を狙う。
2年ぶり17度目の優勝を狙う駒大は、5区に駅伝経験が豊富な伊藤蒼唯(4年)を入れた。出雲で7位だった青学大は、エースの黒田朝日(4年)を予定通り7区に配置した。
出雲で2位と健闘した早大は、エースで主将の山口智規(4年)を7区に投入した。