ラグビー日本代表(世界ランキング13位)は1日(日本時間2日)、ロンドンで南アフリカ代表(同1位)と対戦する。欧州遠征…
ラグビー日本代表(世界ランキング13位)は1日(日本時間2日)、ロンドンで南アフリカ代表(同1位)と対戦する。欧州遠征「リポビタンDツアー」の4連戦初戦。前日の31日には、会場のウェンブリー競技場で練習を一部公開した。
南アフリカは強力なFW陣をそろえ、セットプレーの強さに定評がある。一方、日本のFW陣はけが人が相次いでいる。会見に登壇したFW小林賢太は「(南アフリカは)スクラムでプレッシャーをかけてくると思うが、低さや(FW)8人のまとまりで対抗したい」と意気込んだ。
前日会見のあったウェンブリー競技場では、10年前の南アフリカ戦勝利に貢献した2人の対談の場も設けられた。当時、コーチとしてチームを率いた沢木敬介氏とウィングで先発した山田章仁(現・九州電力キューデンヴォルテクス)が、試合の見どころを語った。
――日本代表の進歩を感じる点は。
山田 「ハイボールを中心に使えるようになれば、試合をもっとうまく組み立てられると思う。他のところは成熟して良くなってきているのでは」
沢木 「オーストラリア代表戦もディフェンスが機能していた。南アフリカは絶対に体の強さを前面に出してくるが、立ち上がりでどれだけ、ジャパンとして良いメッセージを送れるか」
――10年前に金星を挙げた経験から、1日の試合に生かせることは。
山田 「10年前の日本代表は前評判も高くなく、個人的には試合を楽しめたら、と思っていた。でもいまの日本は強豪国(の一つ)。みんな、責任感をもってプレーすると思うので、勝つというマインドで臨むのが良いと思う」
沢木 「エディー(・ジョーンズ・ヘッドコーチ)と試合前にWTBは誰が良いという話になった時、『山田はこういうビッグゲームに強いから山田で』と話したことを覚えている」
「ビッグゲームで力を発揮できるのは才能。今の選手で言うと竹内(柊平)はパワーに変えられる選手だと思うし、ワーナー(・ディアンズ)もキャプテンになってからパフォーマンスが良くなっている。プレッシャーでパフォーマンスが良くならない選手もいるけど、責任感がパフォーマンスに反映されている」
――南アフリカに勝つために必要になることは。
山田 「最初の10分でこっちが点数を取っていた方が良い。ワントライ、欲を言えば2トライくらいを前半20分くらいまでに取りたい」
沢木 「絶対条件はセットプレー(の安定)。南アフリカは今世界で一番強いスクラムを組むので、そこで相手に『あれ、少し印象と違うな』というズレを感じさせられたら、良い試合の入りになると思う」(ロンドン=藤野隆晃)