◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント初日(31日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6690yd(パー72)◇曇…

◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント初日(31日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6690yd(パー72)◇曇り(観衆3279人)
ホールアウトするなり、渋野日向子は日没前の練習場への道を急いだ。最終18番(パー5)、フェアウェイバンカーからの2打目は左サイドの深いラフへ。4オン2パットで、この日3つ目のボギーとして「74」をたたいた。2オーバー73位と出遅れが悔しい。

スタートホールの手痛いパットミスが大ギャラリーのため息を呼んだ。18ホールで最も易しい1番(パー5/平均スコアは対パーで-0.5)、ピン右1m強のバーディチャンスがカップの左フチに蹴られた。「もったいなかった」と嘆き、続く2番で2打目をグリーンオーバーさせ、ボギーが先行する悪い流れ。ティショットをガードバンカーに入れた4番(パー3)で2つ目を喫した。
6mのフックラインを丁寧に読み込み、完ぺきな転がりで入れた7番の一撃は、この日決まった最初で最後のバーディパットだった。「ピン位置も結構難しく、チャンスも少なかった。長いのが入ってくれたらよかったのにな…とは思うんですけど…。でも、1番、13番とチャンスをことごとく外している。非常に難しいラウンドだった」。2日目は予選カットラインを見上げる形でのティオフを強いられる。

国内女子ツアー4連戦目は主戦場の米ツアーに戻る前のラストゲーム。3週前の初戦「スタンレーレディスホンダ」以降、ワーストの滑り出しに「最後のボギーでめちゃくちゃイライラしちゃって、イライラを通り越してちょっと沈んじゃう瞬間があった」と明かす。
あすの第2ラウンドを残した段階で、精神的な窮状を救ったのはサポートスタッフたちとの会話だったという。雨が落ちる前のパッティンググリーンでボールを転がすのを中断し、米国で一緒に苦労するキャディ、マネジャーとラウンドを振り返り、冷静になれた。「(好)スコアにはなっていないですけど、チームではすごく良いゴルフができていたという話にはなったので。『ことしで一番と言えるくらい良いプレー』だったと言ってもらえた」

現在のメインターゲットは2週後の米ツアー「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」(フロリダ州ペリカンGC)での活躍にある。「あとは噛み合ってくればいいのかなと思った。めげずにできたらいいかなと思っています」。来季出場権を占う終盤戦を前に、日本でもう2ラウンドしたい。(埼玉県飯能市/桂川洋一)