去就の決定が先延ばしになった角田。このチャンスを活かしたい(C)Getty Images F1ドライバーズタイトル争いは…

去就の決定が先延ばしになった角田。このチャンスを活かしたい(C)Getty Images
F1ドライバーズタイトル争いは、前半戦まで勝利を積み上げていた、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢に加え、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが猛追を見せており、三つ巴の展開となっている。第20戦メキシコGPを制したノリスが357ポイントで首位、2位ピアストリが356ポイントで続き、フェルスタッペンが3位、321ポイントで追いかける図式だ。
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そしてこの混沌とするタイトルレースが、2026年の契約未定となっているレッドブルの角田裕毅、そしてアイザック・ハジャー、リアム・ローソンのレーシングブルズ所属ドライバー、それぞれの来季去就にも思わぬ影響を及ぼすこととなった。レッドブルがフェルスタッペンのタイトル争いに集中するべく、来季ラインナップ決定延期をチーム首脳が決断。当初予定だった「10月中」の期限を後ろ倒しにすると、ローラン・メキース代表が明言した。
来季、レッドブルでのフェルスタッペンのパートナーや、レーシングブルズの2つのシート、それぞれのドライバー決定の計画見直しについて、英専門メディア『The Race』も注目する。10月27日のトピックにおいて、メキース代表のコメントを紹介しながら、その意向の詳細を伝えている。
同メディアは、去就が話題となっている角田について、ノーポイントに終わったメキシコGPで、フェルスタッペンと0.2差だった予選タイムや、決勝でのペースなど、ポジティブな要素もあったと指摘。その走りを踏まえ、メキース代表が、「ツノダが前進を見せている点も、我々が(ドライバー選考の)結論を先送りにしたい理由の一つ」と語ったと説いている。
さらに、ルーキーのハジャーが、「トップチーム昇格の有力候補であることに変わりはないが」と前置きした上で、「メキースが『メキシコでのツノダの週末は久々に非常に良かった』と語ったように、ツノダ残留の可能性も残っている」と強調。
また他にも、角田、ハジャー、ローソンへの対応について、「メキースは『決断を急ぐ理由はない』と語りつつも、アブダビ最終戦までには方針を固める計画だという」と綴っており、加えて同メディアは、ドライバーズタイトルとともに、レッドブルのコンストラクターズランクの2位争いや、レーシングブルズの同6位争いが僅差となっている現状も、首脳陣の決定を遅らせる理由であるとも読み解いている。
やや複雑化の様相となっているレッドブルグループの来季シートだが、いずれにせよ、今シーズンは12月7日で幕を閉じることに変わりはない。長く続いている議論は、そう遠くはない内に答えが導き出されるはずだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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