来季の去就が注目されている角田(C)Getty Images 世間の耳目を集めるであろう“答え”は、先延ばしになった。 …

来季の去就が注目されている角田(C)Getty Images
世間の耳目を集めるであろう“答え”は、先延ばしになった。
現地時間10月26日に首都メキシコシティのルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われたF1の今季第20戦となるメキシコGP決勝後、レッドブルのヘルムート・マルコ博士は、「チーム内で議論した結果」として、来季のドライバー人選の公表を早くとも今年12月1日(現地時間)のカタールGPに持ち越す意向を明らかにした。これによって今季限りで契約満了となる角田裕毅にアピール時間が与えられる形となった。
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8月のサマーブレイク中に去就に関してチームと協議を重ねていた角田は、早々に後半戦の内容と結果で判断する方針で合意。自身が「目標」として掲げた残留を果たすためのアピールを続けていた。
ピットインの際に生じた陣営の“ミス”によって、12秒のタイムロスが響いたメキシコGPは11位でフィニッシュ。不完全燃焼に終わった感は否めないが、それでも首脳陣が“Xデー”を先延ばしにしたのは、角田の貢献がそれだけチーム内で声価を高めている要因とも言えよう。
もっとも、来季構想の明確化を先延ばしても「無意味」という見方を崩さない識者もいる。Wシリーズで3度の王者に輝いたジェイミー・チャドウィックは、英衛星放送『Sky Sports』のポッドキャスト番組「F1 Show」において、角田がレッドブルの求める基準に対して「明らかに足りていない」と辛辣意見を展開。そして、相棒である“偉才”マックス・フェルスタッペンとの差を強調するように語り続けた。
「もう決まったようなものだと思う。ユウキがこれまでに結果を出せていないのは明らかだしね。たしかに彼はF1で十分な経験を積んでいるし、間違いなく有能なF1ドライバーだと思う。じゃあ、マックス・フェルスタッペンのような相手に対して表彰台を勝ち取れるか? 答えはノーだよね? そういう選手がレッドブルというチームに必要か? それもノーだ」
角田の現状を辛口意見で切り捨てたチャドウィックは、「ハジャーは彼よりも大きな可能性を秘めていると思う。個人的には彼らの交代をする必要があると考えている」とも指摘。弱冠二十歳の“新人”が最終的に角田よりも高い評価を受けるという見解を示した。
また、元F1ドライバーのジャック・ヴィルヌーブ氏も『Sky Sports』の番組内で「ローソンやハジャーにはそれほど経験がない。でもツノダはどうだ? 彼ももう(F1で)5年になる。十分に実力は分かっているが、まだ十分な結果はない」とバッサリ。やはりレッドブル残留の可能性に厳しい見解を示した。
混迷を深めつつあるレッドブルの来季構想はいかなる形となるのか。その中に角田が含まれるかを含めて大いに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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