山本の快投に賛辞は止まらない(C)Getty Images 米球界に衝撃を生む快投だ。現地時間10月25日、山本由伸(ド…

山本の快投に賛辞は止まらない(C)Getty Images
米球界に衝撃を生む快投だ。現地時間10月25日、山本由伸(ドジャース)は敵地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第2戦に先発登板。9回(105球)を投げ、4安打、1失点、8奪三振で今ポストシーズン2戦連続の完投勝利を飾った。
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強力打線が翻弄された。3回にアレハンドロ・カークの犠牲フライで1点を失ったが、最少失点でピンチを切り抜けた右腕は4回からパーフェクトピッチ。相手スラッガーのブラディミール・ゲレーロJr.が「僕らに対していい仕事をした」と唇をかみしめたように、その球威は最後まで衰えなかった。
初戦を4-11で落としていたドジャースにとって、傾きかけた流れを取り戻す敵地での貴重な1勝となった。それをもたらした“日本人エース”には、メジャーリーグの頂点も極めた大打者も舌を巻いた。
この試合を中継していた米スポーツ専門局『FOX Sports』で、ゲスト解説を務めた元ヤンキースの主砲アレックス・ロドリゲス氏は、「いいかい? チームにとって何よりもいいのは、ボールに触れる投手がより少ないことだ。そういう意味でヤマモトは何よりも良い結果を出したんだ」と指摘した。
今ポストシーズンでは、2001年のカート・シリング(ダイヤモンドバックス)以来となる2戦連続完投をやってのけるなど鉄腕ぶりを際立っている山本。たった一人でマウンドを守り切る投手の価値を「ああいう先発投手が戻ってきたことは嬉しくも思う」と漏らすA・ロドリゲス氏は、こうも続けている。
「まさに傑作だった。私はこうも主張できる。ヤマモトは最も完成された投手だとね。その理由を言おう。6種類の球種をただ持っているだけじゃないんだ。どの球種でも、どのカウントだろうと、彼はストライクが取れるんだ。しかも投げてからプレート到達までの時間は1.1秒台で、盗塁はほぼ不可能だ。それに守備も巧い。彼についてこれ以上、何を付け加えればいいんだろう」
MLB通算696本塁打を放った現役時代に、数多の投手たちと対戦してきた。だからこそ、あらゆる面で秀でた山本の投球に惚れ込まずにはいられないのだろう。さらに「対処法があればいいけど、正直に言うと、ああいう状態になった投手は誰も打てないよ」と漏らしたA・ロドリゲス氏は「今の彼のようにツボに入った投手を相手に得点する手段は限られている」と論じた。
「ドワイド・グッデンの時代までさかのぼるけど、どんなに良くても、塁に出れば二盗、三盗は出来た。でも、今のヤマモトは違う。どんなにあがいても一塁で留められてしまうんだ。それが問題なんだ。とにかくボールを前に飛ばすために、スイングもコンパクトにしないと打てないよ」
レジェンドも褒めちぎる右腕の勢いはどこまで続くのか。その投球には文字通り世界の熱視線が注がれる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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