<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:神戸国際大付3-0橿原学院>◇26日◇準々決勝◇さとやくスタジアム 神戸国際大…

<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:神戸国際大付3-0橿原学院>◇26日◇準々決勝◇さとやくスタジアム

 神戸国際大付(兵庫1位)が橿原学院(奈良3位)を下して4強入り。背番号11の左腕・宮田 卓亜投手(2年)が2四球11奪三振でノーヒットノーランを達成した。

 最速137キロのストレートにスライダーとチェンジアップを操る宮田。「立ち上がりから順調にいけました。しっかりコースに投げられていて、決め球のスライダーも決まっていました」と序盤からキレのあるボールを投げ込み、アウトを積み重ねていく。相手の橿原学院打線は1回戦の龍谷大平安戦で2本塁打を放っている強力打線が持ち味のチームだったが、全く寄せ付けなかった。

 7回までは完全試合ペース。ずっと走者を出していないことに気づいてはいたが、「そこばかりを意識しちゃうと、ダメな結果になってしまうと思ったので、しっかり抑えることだけを考えていました」と落ち着いた投球を続けた。

 しかし、8回表の先頭打者に四球を与えて、完全試合とはならず。それでも「切り替えられました」と動じることなく、後続を断ち、相手に流れを渡さなかった。

 試合終盤には雨が強くなり、1球ごとにボールを交換するような悪コンディションだったが、「とにかくストライクを投げることを意識しました」と最後まで制球が乱れることはなかった。

 大記録が懸かった最終回も「緊張もなく、楽しみました」と四球を一つ出したものの、ノーヒットノーランを達成。来春の甲子園が懸かった大一番で見事な投球を披露した。

 これで来年のセンバツ出場はほぼ確実。「冬の期間でさらにレベルアップしてセンバツを迎えたいです」とさらなる飛躍を誓った。

 敗れた橿原学院も12年ぶり2回目となる近畿大会出場で初勝利を挙げる健闘。ノーヒットノーランを喫しての敗戦はセンバツの選考に響くかもしれないが、「この2試合を経験させてもらったのはありがたかったです」と谷車 竜矢監督は前を向いていた。