一塁上で笑顔を浮かべながら、言葉を交わす大谷とゲレーロJr.(C)Getty Images やはり激闘必至の展開となった…

一塁上で笑顔を浮かべながら、言葉を交わす大谷とゲレーロJr.(C)Getty Images

 やはり激闘必至の展開となった。現地時間10月24日に開幕したドジャースとブルージェイズによるワールドシリーズは2戦を消化。1勝1敗と互いに星を奪い合って舞台をロサンゼルスへと移すことになった。

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 互いに投打が噛合う形で勝利をもぎ取った。初戦はブルージェイズが相手投手陣を攻め立て11-4と大勝したが、続く第2戦は序盤から先発投手の山本由伸が圧倒的な投球を披露したドジャースが5-1で勝ち切った。

 1つのミスも許されないような緊迫の攻防が続いている今シリーズ。だが、両軍の顔と言える二人の怪物は互いにリスペクトの心を忘れない。

 現地時間10月25日の試合後にカナダのスポーツ専門局『Sports Net』の取材に応じたブルージェイズの主砲ブラディミール・ゲレーロJr.は、相手の主砲である大谷翔平との交流について問われ、「彼とは普通の関係だ。僕たちは英語で家族のこととか、試合中にあった面白いことを話したりしているんだ」と証言。「彼はいつも僕を笑わせようとしてくるから、逆に僕も笑わせようとしているんだ。彼とはいつだってそういう感じなんだ。彼はとってもいいやつさ」と語ったという。

 かつては因縁めいた関係性が指摘されることもあった。大谷がエンゼルスに在籍し、MVPを手にした22年には、ゲレーロJr.が「僕がMVPを獲れないことは分かっていたよ。でも、彼ら(投票者)が、1つも票を与えてくれなかったのは、ハッキリ言って気になる」と公言。「彼は凄いことをやってのけた。それは分かっている」としながらも、不満を露わにして物議を醸した。

 しかし、今シリーズでは互いに笑顔を見せあっている。ブルージェイズファンから大谷が「俺たちにお前はいらない」と野次られた際には、出塁した大谷とゲレーロJr.が一塁上で仲良さげにコミュニケーションを取る姿も見られた。

 今回のシリーズ開幕前には「彼はアメージングな選手。投げてもよし。打ってもよし。見たことがないような選手。彼はリーグ(MLB)で最高の選手の1人。とても尊敬している」とも語っていたゲレーロJr.。そんな26歳のスラッガーに対しては、大谷も笑顔でやり取りを図る姿が幾度となく見られ、そこには良きライバル関係が見て取れる。

 ライバル選手がことごとく「いいやつ」と認めるほどの人柄。その振る舞いは大谷が球界内でこよなく愛される要因の一つなのだろう。今シリーズでは、両雄のグラウンド上での何気ないやり取りにも注目が集まり続けそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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