<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:橿原学院3-2龍谷大平安>◇25日◇1回戦◇さとやくスタジアム 12年ぶり2回…

<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:橿原学院3-2龍谷大平安>◇25日◇1回戦◇さとやくスタジアム

 12年ぶり2回目の近畿大会出場となった橿原学院(奈良3位)が全国最多となる42度のセンバツ出場を誇る龍谷大平安(京都1位)相手に逆転勝ち。待望の近畿大会初勝利を挙げた。

 会場のさとやくスタジアムから徒歩5分の所にある橿原学院。「失うものは何もない」(谷車 竜矢監督)と名門校相手に果敢に挑んだ。

 先発を任された背番号18の澤田 秀真投手(1年)が5回まで無失点と好投。6回裏に2点を先制されたが、序盤から粘り強い守りを続けていた。

 打線は走者こそ出すものの、5回まで3併殺と京都府大会を無失策で勝ち上がった龍谷大平安の守備陣に阻まれる。なかなかあと一本が出ないまま、試合は後半戦に突入した。

「流れを変えるのはホームラン」と考えていた谷車監督。7回表、それがついに飛び出した。この回、先頭の4番・川井 陵馳外野手(2年)が「芯だったので、完璧でした」と2ボール2ストライクから内よりのストレートを捉え、左翼へのソロ本塁打でまず1点を返す。

 すると、一死後の6番・堀川 空椰内野手(2年)も左翼席にソロ本塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。

 これで流れは一気に橿原学院へ。8回表には二死二、三塁のチャンスで川井に打席が回ってきた。

 「自分で決めようと思っていました」という川井は1ストライクからの2球目をフルスイングする。打球は三塁正面のゴロとなったが、鋭い球足で三塁手は体で止めるのが精いっぱい。記録は三塁強襲の適時内野安打となり、橿原学院がついにリードを奪った。

 8回裏からは3番三塁で出場していた主将の大庭 幸輝投手(2年)が5番手としてマウンドへ。

 9回裏には二死から相手の粘りに遭い、一、二塁のピンチを招いたが、最後は二塁ゴロでゲームセット。「嬉しすぎて、涙が出そうでした」と勝利の瞬間に大庭はその場にしゃがみこんで雄たけびを上げた。

 天理、智弁学園、奈良大付と強豪私学が席巻している奈良県。橿原学院も私立ではあるが、中学時代に実績のある選手が入ってくるわけではなく、川井や堀川も中学時代は控え選手だったそうだ。

 無名の選手を地道に鍛え上げて掴んだ近畿大会初勝利。「しんどいことやうまくいかないこともいっぱいありましたが、やってきたことは間違っていなかったことを証明してくれました」と谷車監督は感慨深げに語った。

 だが、ここで満足するわけにはいかない。春夏通じて甲子園初出場を掴むためにも次戦での勝利はマスト。「甲子園にこのままの勢いで行きたいです」と大庭は意気込んでいた。