24日に神宮球場で行われた東都大学野球リーグの試合で、亜細亜大を3-0で下した青山学院大。この勝利により、青山学院大はリーグ記録に並ぶ6季連続の優勝を決めた。
試合後、スポーツブルの取材に応じた小田康一郎は、優勝決定について「6連覇という大きな壁をチーム全員で乗り越えられて良かったです」と素直な喜びを口にした。また、ドラフト指名時の実感について問われると、翌日に優勝を左右する亜細亜大学との一戦を控えていたことから「正直、あまりスイッチを切る時間がなかった」と振り返った。ドラフト指名という人生の大きな節目を迎えても、浮かれることなく直前に迫る大一番へと意識を向け続けていた小田のプロ意識の高さがうかがえる一幕だった。そう話しながらも、「明日あたりにじわじわ湧いてくるのかな」とはにかみ、ようやく一区切りついた安堵の表情を見せた。
運命のドラフト会議後、最初に連絡を取ったのは父だったようだ。「LINEで『ありがとう』とだけ送りました」と照れ笑い。多くを語らない親子関係については「お互い、あまり直接言葉にするタイプではないので」と説明し、素直な気持ちをストレートに伝えるのが少し照れくさいようだ。
来季から身を置くDeNAについては、「ファンの方々の熱量がすごい」と印象を語る。さらに、「プレーしている選手の皆さんも本当に楽しそうで、そこに強さがある。青学に少し似ている部分もあるのかな」と、自身が慣れ親しんだ常勝軍団の雰囲気と重ね合わせた。
11月に行われる神宮大会の目標を聞かれた小田は「日本一を取ること」と力強く宣言した。リーグ戦では思うような結果を残せなかった悔しさを胸に、「神宮大会ではチームの力になれるように戦いたい」と雪辱を誓う。そして、その先に見据えるのはプロの世界。「レベルが上がりますし、決して甘くない。入団した時点ですぐにチームの戦力になれるよう、準備を怠らず頑張りたいです」と語る表情は真っすぐだった。
大学での最後の舞台も、これから始まるプロの世界も小田の視線の先にあるのは、常にチームの勝利。小田は常に、チームの勝利のために自分の力を尽くすことを胸に戦い続ける。