レッドブルでの生き残りを懸けた争いがいよいよ最終盤を迎えている角田(C)Getty Images レッドブルの来季陣容の…

レッドブルでの生き残りを懸けた争いがいよいよ最終盤を迎えている角田(C)Getty Images
レッドブルの来季陣容の行方が注目を集める中、現地時間10月24日にエルマノス・ロドリゲス・サーキットでF1第20戦メキシコGPが開幕。今季限りで契約満了となる角田裕毅はフリー走行1回目で8番手、2回目で7番手タイムを、それぞれソフトタイヤで記録した。
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エースドライバーのマックス・フェルスタッペンが記録した最速タイムとの差は0.491秒。角田本人も「改善できることはいくつかある」としながら「満足できる金曜日だった」と強調。「こういう全体的にかなり安定した金曜日を過ごせたのは久しぶりだと思う」と手応えを口にした。
もっとも、来季のシートが確約されていない角田の立場は依然として厳しい。ドライバーズランキングで16位と後退している25歳は、今GP後に発表となる予定のグループの来季ラインナップから漏れる可能性が再三再四に渡って指摘されている。
果たして、F1屈指の偉才であるフェルスタッペンのパートナーを勤め続けられるのか。角田に対しては厳しい意見も相次ぐ中で、エースを優遇するレッドブル本体に苦言を呈する者もいる。来季からキャデラックのドライバーとなるセルジオ・ペレスだ。
現地時間10月24日にメキシコ・メディア『TUDN』のインタビューに応じたペレスは、21年から約3年に渡ってレッドブルに在籍した名手。セカンドドライバーとしても評価は高かったわけだが、「今の彼の結果を見れば、私がレッドブルで成功した数年間の方が、遥かに価値があったと思う」と断言。そして、名門の内部事情をくさした。
「レッドブルにいた時には、あんな環境で生き残れるドライバーは誰もいないと分かっていた。なぜなら全ての決定が一つの方向に押し進められていたからだ。だから、あそこを離れた時、自分の決断が最高だと確信した。ここ数年は本当に大変だった。でも、今となっては、誰もが僕がレッドブルで過ごした数年間でどれほど素晴らしい仕事をしていたかを理解してくれていると思う。あの場所が、精神的にも、どれだけ厳しい環境だったかをね」
絶対的なエースとして勝ちを収めてきたフェルスタッペンを優遇する傾向にあるレッドブル。そんな異様な環境への皮肉を込めるペレスは「今は自分の才能をすべて発揮できる機会があることにワクワクしている」とも吐露。「何が起こっているかをドライバーのせいにするのは非常に簡単だった。それはチームにとって簡単な道であり、逃げ道だった」と辛辣な批判を展開した。
ペレスの言う「厳しい環境」に身を置く角田は、チーム残留を果たせるのか。審判の時は刻一刻と迫っている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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