◇欧州男子◇ジェネシス選手権 2日目(24日)◇ウージョンヒルズCC (韓国)◇7367yd(パー71)初日2オーバー…
◇欧州男子◇ジェネシス選手権 2日目(24日)◇ウージョンヒルズCC (韓国)◇7367yd(パー71)
初日2オーバーのうっぷんを晴らすような、見事なイーグルを決めた。出だし1番、松山英樹は完璧なティショットでフェアウェイセンターへ。ピンまで残り93yd、風は右からフォロー。56度のウェッジのスリークォーターショットは、高い弾道を描いて、そのままカップに吸い込まれた。
DPワールドツアー(欧州ツアー)の公式サイトに「SLUM DUNK EAGLE」という言葉が躍った。グリーンに着弾することなくキャリーですっぽりカップイン。韓国のギャラリーが大歓声を挙げる中、今週のバッグを担ぐ田渕大賀キャディとハイタッチした。「入れるつもりで打ちました…というのは冗談ですけど、でもアレがいいきっかけになりました」と振り返った。
松山が言う「きっかけ」とは「今シーズンなかなか調子が上がってこない」と前日にこぼしていたショットの話。フェアウェイキープ率50%だった初日と打って変わって、ドライバーでフェアウェイを捉え、ピンに絡むセカンドショットも多かった。「やっていることがいっぱいある中で、それが上手くいった」と語るなど、何か光明を見出したようだ。
ただ、ショットが良くても前半のバーディは8番のみ。チャンスにつけてもパットが決まらない。じりじりとした展開の中、「あれが入ったのが良かった」と後半14番でカラーからロングパットをねじこみバーディを奪い、ようやくホッとした表情を見せた。結局、1イーグル、2バーディ、1ボギーの「68」で通算1アンダーとし、予選通過を決めた。
グリーン上の試行錯誤が続く。パターは初日、スコッティキャメロン「クラフツマン」だったが、この日は別のスコッティキャメロンのセンターシャフトを投入。1月にPGAツアー「ザ・セントリー」を制した際の「009M」と似ているが、違うヘッドらしい。松山のセンターシャフトは珍しいが「まあ、いいかなと思って使いました。感触は悪くなかったです。でも入らないのでね…」と苦笑いを浮かべる。
ホールアウト後は韓国メディアの取材を受けるなど、やはり注目度は高い。ショットの復調という明るい材料を手に、首位とは5打差。週末にギャラリーをもっと沸かせるプレーに期待したい。(韓国・忠清南道/服部謙二郎)