「コースの下見の段階で、頭の中にいかに正確な3Dマッピングが作れるかが勝負になる」 クロスカントリースキーの視覚障害・…
「コースの下見の段階で、頭の中にいかに正確な3Dマッピングが作れるかが勝負になる」
クロスカントリースキーの視覚障害・弱視クラス(NS3)でミラノ・コルティナ・パラリンピック出場をめざす有安諒平(38・東急イーライフデザイン)は、勝負のカギをそう表現する。
黄斑ジストロフィーという病気によって、視野の中心が欠けていて、2、3メートル先の人の輪郭はぼんやり分かるが、顔の識別はできない状態。レース中は、前を走るガイドスキーヤーの藤田佑平(33・スポーツフィールド)の声を頼りにコースを滑る。
■下見で作る頭の中の地図
全盲クラスと比べて弱視のクラスはスピードが速く、下り坂では時速40、50キロを超えてくる。風の音でガイド役の藤田の声が聞こえなくなることがあるため「頭の中の地図作り」は不可欠。本番レースの前にある「インスペクション」(下見)の時間に、2人で滑りながら、カーブの場所の確認、勾配、雪質などを丹念に確認する。
有安と藤田がペアを組み始めたのは、東京大会前の2019年。ボート競技のローイングで東京大会を目指していた有安が、冬場のトレーニングとしてクロスカントリーに取り組み始めた時、関係者に紹介された。コロナ禍で東京大会の開催も危ぶまれ、ボートの練習もままならない中、2人でのクロカンの練習時間が増えていった。