「マジで呼ばれないと思っていました。うれしさよりも驚きの方が大きいです」 近畿大の阪上翔也選手(21)に23日、吉報が…

 「マジで呼ばれないと思っていました。うれしさよりも驚きの方が大きいです」

 近畿大の阪上翔也選手(21)に23日、吉報が届いたのはプロ野球ドラフト会議が始まって約2時間後だった。楽天に7位で指名され、ほっとした表情を浮かべた。

 兵庫県伊丹市出身。身長180センチ体重90キロの外野手で強肩強打が魅力の選手だ。

 神戸国際大付高時代には、投手として最速140キロ後半の直球を投げ、打者では3番を務めた。3年時には春夏連続で甲子園に出場し、本塁打も放った。

 神戸国際大付高の青木尚龍監督は、阪上選手の第一印象を「肩と体の強さは抜群だった。ただ、人見知りであまり心を開かないような感じだった」と語る。

 当初は気持ちを出してプレーをすることは少なく、厳しいことも言ったという。

 コロナ禍だった当時、練習がなくなると阪上選手は喜んだ。「自分に甘えがあった」と振り返り、少しでも手を抜くと青木監督に叱られた。「技術的な面というよりは、野球に取り組む姿勢や気持ちの面を成長させていただいた」と阪上選手は話す。

 春夏連続の甲子園出場という華々しい経歴をもって入学した近畿大では、挫折を経験した。

 2年生だった2023年秋には関西学生リーグで外野手としてベストナインを獲得したが、「どれだけバットを振ってもうまくいかなかった」と打撃フォームを見失ったという。

 好転したきっかけは、光元一洋監督からのアドバイスだった。ボールを打ち上げるようにスイングしていたため、ボールを上から見るような意識でスイングするように言われた。それが結果に出た。

 25年春には安打を量産し、2度目のベストナインに選ばれた。夢だったプロ野球選手への弾みをつけた。

 指名後の会見で阪上選手は、報道陣を何度か笑わせた。

 質問を聞き逃して聞き返したり、質問に答えられず謝ったりする場面も。自身の性格について「みんなからは宇宙人とか自由人といわれます。気にしていないですし、その通り自由にやっているだけなんで」という。

 独特な間と雰囲気で話す姿に、光元監督は「阪神の佐藤(輝明)に似ているでしょ」と近畿大で同じ背番号「8」を背負った先輩の姿を重ねた。

 阪上選手は目標を問われると、「1軍で活躍できるような力をつけて、現役を長く続けて、トリプルスリーやゴールデングラブ賞のタイトルを獲得して、2千本安打を達成したい」ときっぱり言った。

 ドラフト7位という順位についてはこう言った。「プロに入ったら順位は関係ない」(原晟也)