プロ野球ドラフト会議が23日、東京都内で行われた。(後藤遼太)  日本ハムに3位指名されても、東海大の大塚瑠晏(るあん…

 プロ野球ドラフト会議が23日、東京都内で行われた。(後藤遼太)

 日本ハムに3位指名されても、東海大の大塚瑠晏(るあん)選手は神奈川県平塚市のキャンパスで中継映像を見つめたまま表情を変えなかった。長谷川国利監督がポンと背中をたたくと、ようやく表情をゆるめた。「小さいころから夢見ていた舞台なのですごくうれしい」と語った。

 広い守備範囲と正確な送球が持ち味で、「大学生ナンバーワン遊撃手」との呼び声も高い。

 栃木県出身で、父と兄の影響で小学1年で野球を始め、中学卒業後は東海大相模高校に進んだ。

■不運に泣いた高校時代

 高校の3年間は「技術的にも精神的にも成長できた」と語る一方で、全国大会で2度、不運に泣いた。3年生主将として臨んだ2021年春の選抜大会、チームは優勝したが自身は準々決勝前に急性胃腸炎を発症。決勝もベンチ外だった。

 「優勝はうれしかった。でも、グラウンドに立てない悔しさがあった」

 続く夏の神奈川大会は、チームが新型コロナの集団感染により大会の登録メンバーのうち、大塚選手を含む17人が陽性判定を受け、大会を辞退。「これで終わりか、と」。何も考えられなかった。夏の甲子園に出て、その後プロ志望届を出そうと考えていた。それも断念した。

 高校野球は不完全燃焼で終わった。「大学で鍛え直してプロに行く」と決意し、東海大へ。2年でスタメンを勝ち取り、順調に活躍の機会を増やした。

 3年になり、プロ入りを意識してスイング改造を試み、打撃不振に陥った。

 「自分に合う形を見つけられなかった」。3年秋の打率は、2割台と低迷した。

■不調を脱し、打撃面でもアピール

 シーズンオフに自身のスイングを見つめ直した。近藤健介選手(ソフトバンク)のスイングを動画で見て学び、球筋と平行にバットを出すようにすると、打率を維持しつつ長打も出るようになった。

 4年の春季リーグでは打率3割9分。定評のあった守備に加え、打撃面でもアピールし、「プロに近づいた」と手応えを感じた。

 横浜大洋ホエールズでプレーし、巨人のスカウト部長も務めた長谷川監督は「野球IQが高く、状況に応じてプレーできる」と太鼓判を押す。プロの世界の厳しさもよく知るが、「大卒で即戦力として求められると思う。良いパフォーマンスを見せてほしい」と激励する。

 会見で目標を聞かれ、「1年目はどのポジションでも試合に出て経験を積みたい。将来は遊撃手として日本を代表する選手になりたい」と話した。(中嶋周平)