大谷への想いを改めて振り返ったマーフィー監督(C)Getty Images「誰もが認めるように、我々との4試合でのドジャ…

大谷への想いを改めて振り返ったマーフィー監督(C)Getty Images

「誰もが認めるように、我々との4試合でのドジャースは『特別』だった。私は決して自分たちが失敗したとは言わない。彼らとの4試合は困難に遭遇したようなものだった」

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 防戦一方となったドジャースとのナ・リーグ優勝決定シリーズを終え、ブルワーズのパット・マーフィー監督はそう漏らした。いわゆるスモールマーケット(資金力の乏しい)球団である彼らの躍進は興味深くもあったが、大型補強を展開できるビッグマーケット球団との差を明確にするものとなった。

 0勝4敗という結果もさることながら、ブルワーズは内容でもドジャースに圧倒された。攻撃では4試合でわずか4得点を抑え込まれ、守備では合計32安打を打たれて15失点。マーフィー監督はオープナーを採用するなど、あの手この手で対策を講じたが、やり込む術は最後まで見出せなかった。

 印象として「差」を明確に突き付けられたのは、奇しくも今季最終戦となった第4戦だ。この試合でブルワーズは、相手先発となった大谷翔平に大苦戦した。

 打撃陣は6回0/3を10奪三振、無失点と「投手・大谷」に手も足も出ず。投手陣も「打者・大谷」に場外弾を含む3本塁打を被弾。試合後に7回に左中間席にボールをかっ飛ばされたトレバー・メギルが「ただただ脱帽だよ。本当になんてやつだって感じ」と苦笑いを浮かべるほどのやられっぷりだった。

 策を講じた指揮官も伝説のワンマンショーに息をのんだ。現地時間10月22日に米紙『New York Post』のポッドキャスト番組『The Show』に出演したマーフィー監督は、「彼はスイーパーを投げ、速球を投げ、カッターも投げる。頼むよって感じだよ。球数制限をしてやりたいぐらいだ」と苦笑い。そして、メジャーリーグ史上初となる「1試合3本塁打&10奪三振」の偉業に対する率直な想いを語っている。

「彼の成し遂げたことはまさに信じられないことだった。他に何と言えばいいだろうか。つまり彼は特別だったんだ。こっちを完全に掌握したからね。左打者には変化球、スライダーをゾーンに落とし込んでアウトを取っていたし、落ちる球は深みがある。狙って踏み込めば、97マイル以上の速球がインコースにズバッと食い込んでくる。どうしようもなかった」

 勝ち上がってきた勢い、そして万全のコンディション調整。ありとあらゆる面でドジャースとは歴然とした差があった。シリーズ全体を「ミスを許容する余地がなかった」と振り返った66歳の智将は、恨み節にも似た本音を漏らしている。

「我々は何時間も費やして(先発投手の使い方に関する)計画を練っていたんだ。なぜなら、我々には真の先発投手と言えるような選手が少なかったからね。怪我人が相次いで、不運に見舞われた小規模市場のチームだったんだよ。結局のところ、資金力の差は層の厚さの違いに繋がる。我々のようなチームは最終的にただの寄せ集めのようになってしまう。最後はチーム内部でやり繰りするしかない。この先、金持ちは金持ちになり、我々のようなチームのシリーズ突破はますます難しくなると思う」

 最後の最後まで自チームの選手たち「よくやったと思う」と慮ったマーフィー監督。だが、彼の口にした正直な言葉の数々には、力負けを喫した事実への悔しさが強くにじみ出ていた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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