熾烈なシート争いもあり、二人の関係はナーバスなものになっている(C)Getty Images F1第19戦アメリカGP開…

熾烈なシート争いもあり、二人の関係はナーバスなものになっている(C)Getty Images

 F1第19戦アメリカGP開催を前にした10月15日、メルセデスが来季のドライバーラインナップを発表した。引き続き、ジョージ・ラッセル、キミ・アントネッリがドライブすることが正式決定。これにより、2026年に向け、空きなっているシートは、レーシングブルズの2つ、そして、レッドブルとアルピーヌのそれぞれ1つずつのみとなった。

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 そのアメリカGP決勝では、レッドブルとの契約延長を目指す角田裕毅が7位入賞を果たしている。また一方で、13番手に終わった予選で起きた、旧チームメイトとのトラブルも大きな話題に。レーシングブルズのリアム・ローソンが角田の行く手を塞ぐ動きを見せたとして、予選後、一悶着が起きた。「(ローソンが)わざと邪魔をした」と憤る角田に対し、当のローソンは、「何のことかわからない」などと返している。

 幾度となくコース内外で火花を散らしてきた両者によるこれらのやり取りについて、オランダ専門サイト『RacingNews365』は、シート争いの重圧による“確執”であると指摘。角田とともにローソンも、来季契約が未定の状況であり、何れかが今季限りでレッドブルグループを去るとも囁かれている。同メディアは、2人が来季シートをめぐるライバル関係であるとして、「レッドブル内の争いは次第に表面化してきている」と説いている。

 さらに、「これまでの数年間でも、レッドブル内での激しい競争は珍しくなかった」と振り返っており、「2024年にはセルジオ・ペレスがローソンと衝突したこともあった。ローソンがニュージーランド人ドライバーとして、シートを奪うのではという噂があり、その後、彼らは対立していた」などと回想。

 また同メディアは、現在のグループ内における騒動へ関心を寄せ、「今度はツノダの番のようだが、今回はシートを巡る争いであり、競争は熾烈だ。負ければシートは残らない。ツノダとローソンにとって、もはや単なる個人的な対立ではなく、F1でのキャリアをかけた戦いだ」と主張する。

 その上で、グループ首脳陣の反応にも言及。「ルール内であれば、(ヘルムート・)マルコ顧問はむしろその激しさを楽しんで見ていることだろう。レッドブルのアドバイザーは、ドライバーの熱い戦いぶりを好むのである」などと持論を並べている。

 マルコ顧問が来季ラインナップを今月中に決定すると公言していることから、角田、ローソンにとって、今週末のメキシコGPが最後のアピールの場となる可能性が高い。去就未決定の2人による、トップカテゴリー生き残りへの争いは、果たしてどのような決着を迎えるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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