<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:近江9-1市尼崎(7回コールド)>◇19日◇1回戦◇さとやくスタジアム近江(滋…
<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:近江9-1市尼崎(7回コールド)>◇19日◇1回戦◇さとやくスタジアム
近江(滋賀1位)が市尼崎(兵庫2位)に7回コールド勝ち。2年ぶりのセンバツ出場に一歩前進した。
エースの最速148キロ右腕・上田 健介投手(2年)は7四死球を出しながらも7回を1安打1失点。力のあるボールで相手打線を押さえ込んだ。
「普段と比べても全然ダメです」と上田は立ち上がりから制球に苦しみ、4回までに5四死球。要所を凌いで何とか1失点に抑えていたが、1回表に2点先制した打線も2回以降は追加点が奪えず、もどかしい展開が続いていた。
その中で5回表にチームをアクシデントが襲う。主将の杉本 将吾捕手(2年)が後頭部に死球を受けて、担架で運ばれたのだ。
この試合で杉本が頭部死球を受けたのは1回表の第1打席に続いて2度目。1度目は特にダメージはなかったが、2度目は「意識があったんですけど、ぐらつくかんじでした」とすぐに立ち上がることはできなかった。
チームの絶対的存在を襲った危機。これに他の選手たちが奮起した。一死満塁で試合が再開すると、6番の宇野 亮祐外野手(2年)が「絶対に打ってやろうといういう気持ちで打席に立ちました」と中前2点適時打を放ち、大きな追加点を挙げる。さらにその後も2点を加え、リードを5点に広げた。
一旦はベットで横になっていた杉本も大会本部と医師から出場の許可をもらったことでグラウンドに復帰。球場全体から大きな拍手を送られた。
すると、5回裏の上田は杉本が「別人でした」と話すほど、圧巻の投球を披露。1番から始まる市尼崎の攻撃を三者凡退に抑え、勢いをさらに加速させた。
6回表の近江は杉本の左前適時打などで3点を追加。好投手として注目されていた市尼崎のエース・塩澤 魁矢投手(2年)を打ち崩した。
上田は6回と7回にも四死球を出したが、危なげない投球で無失点。指にかかったボールは非常に威力があり、精度が上がれば、高校生レベルではなかなか打ち崩せないだろう。2001年夏に近江の主将、正捕手として甲子園準優勝を経験している小森 博之監督は上田の能力について、こう語っている。
「ポテンシャルはあるんですけど、まだ体がついてきていないので、バランスを崩して制球難も起こり得ます。ただ、指にかかったボールは質の高いボールだと思います」
これからフィジカルが成長すれば、楽しみな存在であることは間違いない。準々決勝では県大会準決勝でも対戦したライバルの滋賀学園(滋賀3位)と対戦する。「絶対に勝つという気持ちです」と次戦に向けて意気込んでいた上田。センバツを懸けた滋賀対決は白熱すること間違いなしだ。