【明治安田J1リーグ第34節 横浜FCvs名古屋グランパス 2025年10月18日(土)14:03キックオフ】撮影/原壮…

【明治安田J1リーグ第34節 横浜FCvs名古屋グランパス 2025年10月18日(土)14:03キックオフ】撮影/原壮史(Sony α-1使用)

■J1残留へ向けて負けられない一戦

 試合開始前からニッパツ三ツ沢球技場は熱気にあふれていた。

 ホームの横浜FCは、三浦文丈監督が7月下旬に就任すると、8月、9月の2か月間のリーグ戦8試合を3勝3分け2敗と、白星を先行させる力強い戦いぶりを見せてきたが、前節10月4日のアビスパ福岡戦は0−1の惜敗。17位の横浜F・マリノスと勝点31で並びながら得失点差で18位となり、J2降格圏脱出は持ち越しとなった。

 ラスト5試合。1戦1戦の重要度が増す中、立ち上がりに主導権を握ったのは名古屋。中盤の守備力で上回りボールを握ると、マテウスや和泉竜司がチャンスを作り出す。そして前半6分にはコーナーキックからゴールネットを揺らす。しかし、VARチェックの末にオフサイド判定でゴール取り消しに。すると前半20分、横浜FCが左サイドから福森晃斗が“伝家の宝刀”左足クロスをゴール前に放り込み、櫻川ソロモンが頭で合わせて先制に成功する。

 その後はボールを握る名古屋に対して、横浜FCが鋭いカウンターで対抗する展開が続き、スコアは動かず。だが、後半24分のコーナーキックの守備の際にボックス内でファウルを犯してPK判定。稲垣祥に決められて同点に追いつかれると、さらに後半35分にはゴール前の混戦の中で佐藤瑶大に押し込まれて逆転を許した。

■後半アディショナルタイムでの劇的バースデー弾

 同時刻に開催されている横浜FMvs浦和レッズが、前半だけで4-0となったことをハーフタイムに場内ビジョンで知らされていたホームゴール裏は、負けて3ポイント差になることの重大さを応援の大きさに変えて、選手たちをゴール前に呼び込むべく声援を送り続ける。

   すると後半アディショナルタイム、最後まで諦めない横浜FCが、相手陣内左サイドから細井響が矢のようなロングスローをゴール前に投げ込み、そのこぼれ球を拾った山根永遠がゴール前へ再びクロスを送る。そのボールも跳ね返されたが、そのクリアボールが相手に当たると、後半15分から出場していた伊藤槙人の足元へ。この日がちょうど33歳の誕生日だったDFは、丁寧な左足トラップから鋭く左足を振り抜き、強烈なハーフボレーでのシュートをゴールに叩き込んだ。

 試合は2−2で終了。横浜FCとしては土壇場で貴重な勝点1をつかみ取った形となったが、殊勲の伊藤は試合直後のインタビューで「勝点3を取りたかったですけど、2失点してしまった。最後、追いつけたのは良かったですけど、ゼロで抑えて勝点3を取り切りたい試合でした。たくさんのサポーターが応援してくれている中で、ホームで勝点3を取って残留へ向けて勢いをつけて行きたいところでしたけど、本当、悔しい結果に終わってしまった」と、険しい表情のまま試合を振り返った。

 同日、横浜FMが勝利したために、勝点差2を付けられた横FC。それでも3ポイント差になってしまえば入れ替わるために少なくとも2試合かかる(※得失点差はマリノスが8つ優位)ところを1試合で逆転できる状態にして終わったことで、試合後の選手たちの眼光は鋭かった。

 残りは4試合。横浜FCは次節から柏レイソル鹿島アントラーズ京都サンガF.C.と優勝争いの上位陣との3連戦となるが、「僕たちは目の前の一戦一戦で勝点を積み上げて行くしかない。切り替えて、次の試合は勝点3を奪いたい」と伊藤。果たして、今季のJ1残留争いの結末はどうなるか。この日、横浜FCが執念で奪い取った勝点1がどう影響するのか、注目される。

■試合結果
横浜FC 2-2 名古屋グランパス

■得点
20分 櫻川ソロモン(横浜FC)
71分 稲垣祥(名古屋)
80分 佐藤瑶大(名古屋)
90+4分 伊藤槙人(横浜FC)

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